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第329話 ヴェルフの作戦案

 ムーラーは地球の中で増殖を続けている。次から次へと本拠地が造られていく。

 軌道上から6提督の艦隊と14隻の宙域防衛艦、ヘルヘイムが本拠地をSPA砲で狙撃していく。すでに1か月この状態を続けているが本拠地が大気圏離脱をする様子はない。

 ムーラーはひたすら地球上の有機物を吸収し続けている。浮島の司令部は、ムーラーは地球の有機物を吸収しつくすまで地球上にとどまるとみている。

 ヴェルフ提督は、5隻のスクルド級の完成を待っている。俺はヴェルフに聞く。

 「艦隊を率いてもらいますが、どうやって戦いますか。」「ムーラーは有機物を求めて移動しますので、それをおとりにします。」

 「いま、フレイムランドには余分な食料はありませんよ。」「生ごみを使わせてもらおうと思います。」

 「生ごみも再生利用されています。」「分かっています。借りるだけです。ムーラーには与えません。」

分かりました戦果を期待します。

 彼は有機物でムーラーを集めて一網打尽にする計画を練っている。彼の作戦は地球の有機物が少なくなるほど効果を発揮するだろう。

 ヴェルフは、艦隊の準備ができると行動を起こす。2隻の輸送艇に生ごみを満載して、低空をゆっくり飛行させる。

 輸送艇は無人機を使い艦船からコントロールする。輸送艇はそれぞれのコースをたどってある地点を目指す。

 地表にはムーラーが引き寄せられて折り重なりながら飛行船についてくる。艦隊は5隻づつに分かれて飛行艇についている。

 本拠地が射程距離に近づけば、SPA砲で狙撃して消滅させている。2班はゆっくりと進んでいく、地表は見渡す限りムーラーで埋め尽くされている。

 輸送艇が通った後にはムーラーがほとんど残っていない。ムーラーにとって、生ごみを満載した飛行艇は魅力的に違いない。

 イェルン・ゲゼル副長がヴェルフに語り掛ける。

 「こうも、順調に事が運ぶとは思いませんでした。」「まだ、集めている段階です。」

 「きっと、うまくいきますよ。」「そうあって欲しいものです。」

ヴェルフは、ムーラーを殲滅するつもりである。

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