第32話 ホーネット
俺がフレイムランドにいる間に地球の国際情勢は大きく変わっていた。それも二つの勢力に分かれて戦争をしていた。
それもそれぞれの勢力を代理する戦闘集団が戦う代理戦争である。戦闘集団は、シャドウズとホーネットと呼ばれる。
特にその戦闘集団が通常の軍隊と違うのは人型兵器を導入していることである。
その傾向はシャドウズで顕著である、人型兵器はパワードスーツに近いウォーカーとファーストフレームに近いガントがある。
特にガントは脳に近い生態部品を組み込んでパイロットをサポートしている。
ファーストフレームは魔術式がパイロットをサポートしているが、ガントは生体部品が行っている。
一方、ホーネットではウォーカーの開発に後れを取り、ガントは所有していない。
ドニィーシャは、俺に言う。
「ホーネットのオーナーの依頼をお願いしたいの。」「どういうこと」「いずれ、分かるわ。」
俺はドニィーシャが通常世界の人間と交流があることに驚く。
依頼とは組織の幹部のにいる内通者を特定し暗殺してほしいというものである。
ドニィーシャはこれに条件を加える前線に赴く部隊に加わり戦ってほしいの。ほしいのではない暗殺に関係ない余計な行為である。
身分はイースト・ウルフ、准将、35歳となっている。取ってつけたような名前ではなく俺が工作員をやめた後使っていた名前だ。階級はいきなり将官である。
俺はH1と呼ばれる基地に送られた。そこで、ホーネットのオーナー、イーサン・ガリアーノに会う
「イースト・ウルフ准将です。」
俺は抱擁するふりをして彼に耳打ちする
「ここで話しても。」「いや。」
盗聴の恐れがあるらしい。俺は敬礼して退出する。
俺は基地内の自室に案内される、そこには装備一式がそろえられていた。
基地内には魔力の球をいくつか漂わせている、これで基地内部の配置を確認する、もちろん内通行為をしていればすぐにわかる。
部屋に置かれたパソコンで、部隊の稼働状況を見る、すると全滅してもおかしくない戦闘に何度も駆り出されている部隊があった。
第218歩兵部隊、興味から人員構成を見る6人しかいなかった。ホーネットの歩兵部隊は通常10人からなる。
さらに部隊長はアーシャ・ウィルカーソン少尉16歳で女性であった。ホーネットはこの部隊を使いつぶそうとしているようだった。
俺はこの第218歩兵部隊に興味を持つ。