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第296話 ヘルヘイム襲撃

 ゲリエール、ケベックは、強化ユニットを装備したクリス8機を帰艦させる。代わりに16機のフレームシリーズを発進させる。

 ゲリエールが右舷のSPA砲を発射する。ムーラーの群れをエネルギーの本流が消し去り、前方に道を作りだす。

 ゲリエール、ケベックは、バレルを冷却しながら進むが終わりが見えない。


 ヘルヘイムの近くのセンサーが反応する。それも8か所からほぼ同時に反応がある。

 カール司令官は、フレームシリーズを10機づつの3チームを作り、索敵に向かわせる。

 センサーの反応がムーラーのものなら、ヘルヘイムは、ムーラーに囲まれていることになる。

 発進したフレームシリーズからムーラとの交戦の報告が来る。カール司令官は、フレームシリーズに後退を命じる。

 そして、SPA砲の発射準備を指示する。6門のSPA砲は、加圧を始める。

 「圧力規定値に到達しました。」「1番、発射」「1番砲門からエネルギーの激流が吐き出される。

射線上のムーラーの群れが消える。

 「1番冷却を急げ」「了解」

 「2番、射線調整」「撃て」

 2番砲門からエネルギーの激流が吐き出される。射線上のムーラーの群れが消える。

 ヘルヘイムは順番にSPA砲を撃っていく。SPA砲で多量のムーラーが消えていくが、ムーラーはヘルヘイムに近づいてくる。

 ヘルヘイムに近づいたムーラーの群れを可動式ビームーバルカン砲が掃討していく。30機のフレームシリーズはヘルヘイムの守りにつく。

 残りの30機のフレームシリーズはヘルヘイムの中で、ムーラーの侵入に備える。

 ムーラーは、フレームシリーズの守りと可動式ビームーバルカン砲のため、ヘルヘイムにとりつけずにいる。

 ヘルヘイムはSPA砲を撃ち続け、かなりの数のムーラーを掃討したはずだが、ムーラーの数が減る気配はない。


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