第294話 ダンケルクの最期
ダンケルクのアレクシス艦長は、バレルの冷却を急がせる。アレクシス艦長は4機のクリスの補給を急がせる。
その間、熱核弾頭ミサイルを撃ち、進路を稼ぐ。船を守るフレームシリーズがムーラーに捕まり始める。
ムーラーに捕まったフレームシリーズが自爆していく。アレクシス艦長は乗員に白兵戦の用意を指示する。船体にムーラーが取りつく。
「バレルの冷却終了しました。」「右舷SPA砲の発射準備を始める」
「バレル内電子、加圧開始」「圧力正常に上昇中」
「バレル内圧力、規定値に到達」「撃て」
右舷艦首からエネルギーの本流が吐き出され、ムーラーを消し去る。しかし、6機のフレームシリーズは全滅する。
強化ユニットを装備したクリス4機を発進させ、船の守りにつかせる。クリスは熱核弾頭ミサイルとSPA砲でムーラーを焼き払う。
しかし、ダンケルクの船内に5匹のムーラーが侵入する。乗員の自動小銃では、ムーラーに対抗できない。
騎士が駆け付けてムーラーを切り倒していくが、8人の乗員が餌食になる。アレクシス艦長は続けて左舷のSPA砲の発射準備を始める。
左舷の艦首からエネルギーの本流が吐き出され、ムーラーを消し去る。ダンケルクはムーラーの群れを抜けるまでSPA砲を撃ち、前進するが4機のクリスも失う。
アレクシス艦長は、ダンケルクをヘルヘイムへと向ける。彼は、ヘルヘイムのカール司令官にダンケルクの状況を報告する。
カール司令官はアレクシス艦長に指示する。
「航行可能なら貴艦を休ませるわけにはいかない。」「はい。」
「前線基地に行って、応急処置、補給後、クリス12機を搭載して再出撃してくれ。」「了解。」
アレクシス艦長はユリアーナ副長に言う。
「残業だそうだ。」「我々はまだ戦えますよ。」
彼女は答える。
ダンケルクは前線基地に向けて小惑星帯に近づいている。ダンケルクは、すべての搭載機を失っている。
船のレーダーに動く物体をとらえる。アレクシス艦長は全砲門を展開し、SPA砲のの発射準備に入る。
すでにアルデバランが近くの宙域でムーラと遭遇している。ダンケルクは前進を続ける。
そして、目視でムーラーをとらえる。艦砲が火を噴き、ムーラーを撃つ。しかし数が多すぎる。ムーラーはダンケルクに向かってくる。
「右舷SPA砲、圧力規定値に達しました。」「撃て。」
前方のムーラーがエネルギーの本流に飲み込まれ消え去る。しかし、ムーラーは四方から近づいてくる。ムーラがダンケルクにとりつく。
アレクシス艦長は乗員に白兵戦を指示する。ダンケルクは左舷SPA砲を撃つ。
進路を確保して前進するが、船体にとりつくムーラーの数が増えていく。アレクシス艦長は熱核弾頭ミサイルを全弾発射させる。
ユリアーナ副官がアレクシス艦長に言う。
「間もなくここにムーラーが来ます。」「歓迎せねばならないな。」
アレクシス艦長は自爆装置を作動させる。
ダンケルクは小惑星帯にたどり着く前に自爆する。