第28話 真剣での訓練
今日から真剣での訓練である、初めて早々、右肩口から胸にかけ切られてしまう。今は医療ポッドの中である治るには一日かかる、午後、アピルが来て魔術の講義をしていく、律儀だ。
夜にはポッドから出られた。ドニィーシャが来て俺に言う。
「あなたは、今日、死んだのよ、これから何回も死ぬことになるわ、その分強くなるけどね。」「どういう意味?」
「いずれ、わかります。」
ドニィーシャは口で説明するタイプではない。要するに体で覚えろである。今日はアーリィが夜伽に来た。彼女は裸になると若い女性になり俺に抱き着く。彼女は言う。
「心配させないで。」「ああ。」
吐息が熱い。俺は性欲に負けてしまう。しかも、若いころは男たちが取り合ったという美人である。こんな状況で平静な男性はいない。いるはずはない。
翌日、真剣での訓練が始まる。昨日と同じ太刀筋が来る。剣で受け流し、ドニィーシャの首を狙って突く。しかし、体を反らしてかわされる。結局一太刀も入れられない。
午後は図書館へ行くアピルが
「ほむら、生き返ったか。」「おかげさまで。」
この2年間で小僧からほむらに昇格している。アピルに魔剣マノーブルを見せる
「ロア博士にもらったものです。」
アピルはマノーブルを見て一言で済ませる。
「わからん。」
代わりにサイーシヤが飛びつく
「これ貸して。」「この剣持ち主を選びますよ。」
「なら私の研究室の机の上に置いて。」「分かりました。」
俺たちはサイーシヤの研究室へ行く、そして、マノーブルを机の上に置いた。
「どうするんですか。」「その剣、形を変えるでしょ。」
「見ただけで分かるんですか。」「ええ、今、戦闘服を作っているのだけど装飾品して持ち歩けないか考えているの、軽い方がいいでしょ。」
「なら、使ってください、あと分かったことがあったら教えてください。」「ありがとう、お礼はベットの中で返すわ。」
アピルが白い目で見て俺を責める。
「いかがわしい、奴。」
俺は何もしてないぞと心の中でアピルに抗議する。