第280話 グラスゴーの戦い
ダンケルクとの合流の途中でムーラーの群れと遭遇したグラスゴーは搭載しているフレームシリーズを全機出撃させる。
エアハルト艦長はフレームシリーズに艦の守りを命じる。グラスゴーはすでに周囲をムーラーの群れに囲まれている。
エアハルト艦長は艦を180度回頭して、SPA砲の発射準備を命じる。
「バレルロック解除」「バレル内電子、正常に加圧中」
「バレル内圧力規定値に到達、撃てます」「撃て」
クラスゴーの艦首からエネルギーの激流が吐き出されムーラーを消し去る。
「最大船速、前進」
エアハルト艦長はムーラの群れから抜けだす。後ろからはムーラーが追ってきている。
艦長はSPA砲を使えるようにバレルの冷却を急がせる。しばらくするとレーダーの前方が塗りつぶされている。
エアハルト艦長は、まだムーラーの群れから抜け出していないことを知る。
その頃、ヘルヘイムのカール司令官は、セラピス、アルデバラン、ヴァリアント、ヘクターの4隻からムーラーとの接敵の報を聞く。すでに6隻がそれぞれ、ムーラーと遭遇していることになる。
カール指令は確認する。
「本拠地は発見しているのか」「いいえ、ムーラーの群れだけです。それぞれ対応できないほどの数です。」
状況は逐一報告さている。フレイムランドの幹部会では、木星宙域の戦闘が芳しくないことを察する。
幹部会は早期に100万人の移住者を募ることにする。フレイムランドは国連に連絡する。
「100万人の移住希望者を募ります。」「このタイミングで100万人の移住者をですか。」
「そうです。早急にお願いします。」「パニックになりますよ。」
「今受け入れれば、もう100万人避難民を受け入れます。」「分かりました。」
国連は難しいとわかりながら受け入れる。