第270話 ティグラトとドニィーシャ参戦
ヴァルナは、ワルカのライフルのエネルギー弾をシールドで防ぎながら、自分の周囲に魔弾を多数作り出す。残ったワルカを撃ち落すつもりである。魔弾は打ち出されワルカに向かう。
その時、直上からビームバルカン砲のビームが降り注ぎ魔弾は破裂する。ティグラトとドニィーシャが間に合ったのだ。
ティグラトが指示を出す。
「撤退信号が分からんのか。墜落したワルカを回収して帰艦しろ。」
ワルカのパイロットたちは我に返る。彼らはヴァルナの巨大な気配に飲まれ、恐怖でやみくもに戦っていたのである。
ティグラトとドニィーシャは、ヴァルナと対峙するが、気配の大きさは間違いなく上位の神族である。2人は時間を稼ぐことにする。
俺はすでにスノウビューティーに乗り込み発進するところである。
ティグラトとドニィーシャは、ティグラトがライフルでヴァルナをけん制し、ドニィーシャが剣に魔力をのせ、刀身を伸ばし切りつける。魔力の刀身はヴァルナのシールドに砕かれる。
ヴァルナは、ドニィーシャのワルカを狙う。瞬間的にドニィーシャの前に現れるが、彼女は間を置かず、斜め後ろに下がる。
それでもヴァルナは魔弾を放つ。ドニィーシャはワルカの盾に防御スクリーンを展開し、さらに魔力のシールドを張る。彼女は魔弾をこの盾で斜めに受け流すように受ける。
魔弾は防御スクリーンと魔力のシールドを破るが機体にダメージはない。
ティグラトがヴァルナの攻撃に転じたすきを狙って、ライフルを撃つ。ライフルのエネルギー弾は魔力が上乗せしてある。ヴァルナのシールドを破って、エネルギー弾は直撃する。
しかし、ヴァルナは無傷である。気配も圧倒的に大きいままである。
他のワルカは、墜落したワルカを回収し帰艦する。ティグラトとドニィーシャは時間稼ぎに成功する。
後は、自分たちが撤退するだけである。