第261話 東京の異変
東京の拠点から神族の動きが活発になってきているとの報告がフレイムランドに来る。
幹部会では情報を得るために近衛騎士団からカミル・ヒューゲル、レオン・ジールマン、ユリア・テールマンを調査に向かわせる。
彼らはダバオの戦いのとき現地を調査した実績があるため、その経験を買われて今回も選ばれた。
カミルたちは気配を消して神族の動きを探る。そして、かなりの数の中位の神族が動いていることが分かる。彼らはその情報をフレイムランドに報告する。
ユリアは、気配を消して神族の後を追っている。彼らの拠点を明らかにするためだ。
彼女は気配を消しながらも警戒を怠っていない、気づかれないように十分に距離も取っている。
だが、突然、黒い影に襲撃される。それは、高速で動いているのに気配も何もない。ユリアは完全に意表を突かれる。
敵は、ただ突然現れ、ユリアのわき腹を殴る。ユリアのダメージは動けないほど深くない。しかし相手の強さにかなわないと感じ逃走を試みる。
黒い影はそれを許さない。彼女より早く動き、肩骨を砕く。彼女は動ける限り逃走を続ける。影は彼女の右足の骨を砕く。
彼女は路地裏に落ちる。影は首の骨を砕いて立ち去る。彼女は、もう動けない、そのまま路地裏で冷たくなってゆく。
カミルとレオンはユリアの異変を信号で気づき向かったが見つけたのはユリアの死体である。
カミルたちは、ユリアの死と共に神族の中に手練れがいることを報告する。