第238話 前線基地の状況
小惑星帯にある前線基地の7番ドックではクーロンヌの修理が行われている。修理は後1週間かかる予定だ。
失われた8機のエレクとパイロット、乗員の補充は優先されているため、間もなく到着予定である。
レジナは失われた5機のエレク、1機のクリスとパイロットが補充されており、すでに任務に就いている。
他の艦も任務に戻っており、前線基地はクーロンヌの復帰で万全の状態になる。
ルーカス提督の艦隊は3隻のスクルド級偵察艦を失い、23機のエレクを失っている。しかし、失われた艦船の補充はまだ先である。
ルーカス提督の艦隊は不完全な状態で月基地の防衛にあたっている。
幹部会では7番目の艦隊の創設の話が持ち上がる。アーリィが艦隊創設の必要性を説いている。
さらに提督にマリア・メルルの名前が挙がる。俺はマリアが提督になるのを阻止しなければと考える。
彼女は自分が王位につき父親と一緒になろうとするとんでもない考えの持ち主である。
しかし話は欠員の出た艦・艦隊の話になる。戦力を復活させなければ、新しい艦隊の創設は無理である。
ムーラーの4度目の襲来は、多くの艦の善戦により持ちこたえたが、数による攻撃に対応することの難しさを露呈している。
次回ムーラーはさらに多くの群れで襲って来ると予想される。このため、ムーラーの次の襲来は今の戦力では防ぐことができないだろう。