第203話 ダバオ湾の戦い2
カミル、レオン、ユリアの3人は下位の神族を狙い続ける。彼らはなかなか口を割らない。
5人目を尋問したところで彼らの目的が魔石であることが分かる。さらに神族を率いているのがエヌルタと言う上位の神族であることが分かる。
情報はフレイムランドに第三報として伝えられる。俺はインドのアッサム州の町のことを思い出す。
そこでは人間、神族、魔族が魔石をめぐって殺しあったのだ。今回は悪いことに上位の神族が絡んできている。
戦闘にはそれなりの準備が必要であり、犠牲も出るだろう。カミルたちにはエヌルタの動向を探るように指令する。
さらに、地球圏の警戒に出ているスコーネとグローサに帰還の支持を出す。各騎士団から戦闘に参加する騎士の選考がされる。
彼らはフェンリルとして暗躍することになる。フレイムランドは基本的に他国に干渉しないため、フェンリルとなって、フレイムランドと無関係の存在となって戦うのである。
しかし、上位の神族エヌルタが出てくれば、秘密裏にことを進めることはできなくなる。その時は、フィリピン政府に状況を説明して戦闘地域から避難してもらう必要が出てくる。
カミルたちから第四報の情報がもたらされる。パナポ周辺にはエヌルタがいないという内容だ。
フレイムランドではパナポにフェンリルを送り込む、70名の騎士たちが都市の中を暗躍し神族を狩り始める。
カイル、ケイティ、ヴァンスもフェンリルに加わっている。3人はカイルが敵をひきつけケイティとヴァンスが襲撃する方法で神族を1人ずつ確実に倒していく。
アルムは近衛騎士からフェンリルとなった者を率いて戦う。彼女はアクセルを使いスピードを生かして神族を切っていく。
神族たちはまだ、フェンリルの動きに気づいていない。