第194話 アピルの夜伽
アピルとの夜伽の順番が来る。
いつもアピルは俺の部屋に来ると遅くまで起きていて机に向かい仕事を続ける。
そして、俺が寝ている間に添い寝をして朝早く部屋を出ていく。
この日は違った、アピルは部屋に入るなり全裸になってベットに入る。
俺は不審に思いアピルに聞く。
「今日は暇なのですか。」「違うぞ。」
アピルはそういうと俺に顔を近づける。
「ほむら、お前はなぜ我を凌辱しない。」「そんな趣味はありませんよ。」
「我を手に入れた男どもはみな我をもてあそんだぞ。」「そんな連中は皆殺しですね。」
「昔のことだ、皆死んでおる。」「そうですか。」
「我に魅力がないか。」「そんなことはないですよ。」
俺は、優しくアピルを抱き寄せる。
「な、何をする。」「抱いているだけです。」「そうか。」
そのまま俺たちは寝込んでしまう。そして、朝になりアピルは俺の腕の中で目を覚ます。
俺が目を覚ますとアピルは腕の中で赤くなっている。
「アピル様、どうしたのですか。」「何でもない、昨夜は気の迷いじゃ。」
アピルは素早く服を着ると部屋から逃げ出してゆく。
それからアピルとの添い寝の距離は少し近くなる。