第189話 宙域防衛艦配備完了
グリム、ノモス、アイユのフレイムランドへの加入は軍の人員の補充にもなる。遅れ気味だった小惑星帯の前線基地への宙域防衛艦配備が加速する。
まず、エミリアン・オベール艦長率いる8番艦ミッチェルが配備される。エミリアンはスクルドで副長をしていたが艦長に抜擢されたのだ。
さらにソフィア・イーノック艦長率いる9番艦ハインドが配備される。ソフィア・イーノックもスコーネでアーシャ艦長のもとで副長をしていた。
ソフィアはスコーネでの副長を続けたいと願い出たが却下される。彼女は実戦を経験しており優秀なため艦長に必要である。
10番艦トライアンフも配備される。艦長はミシェル・ドレイユでジェームス提督の艦隊で副長をしていた。
前線基地の10隻の宙域防衛艦が配備されたことで4隻体制でムーラーの索敵をすることになる。
また搭載機は10隻とも8機のエレクと強化ユニット用のクリス4機となっている。入れ替えられた48機のクリスは小惑星帯の戦闘に備えて前線基地に配備される。
ベネディットのエルマー艦長はアルバン副長に言う
「宙域防衛艦の数は倍になり、小惑星帯に前線基地まで作ったが、ムーラーに勝てると思うかね。」「相手の規模次第です。」
「前回は本拠地が10基だったな。」「はい、今度は何基でしょう。」
「考えてもしょうがない、ある戦力で戦うしかないな。」
エルマー艦長は戦力が充実してきているが数で攻めてくるムーラーに不安を抱いている。ムーラーは襲来するたびに数を大幅に増やしてくる。
このままムーラーの襲来する数が増えていけば、軍が軍備を増強して言っても追いつかなくなるに違いない。