第150話 第2分艦隊の行方
ラスクの第2分艦隊の行方は分からなくなる。ジェームス、ルーカス、クリストフの3提督の艦隊は月の方向に広く展開し、第2分艦隊を索敵する。
ベネディット、ホワイトアース、レジナは木星方向へ索敵する。損害が出たヴィットリオ、ヴェネト、ルチヌは小惑星帯の前線基地に修理に向かう。
地球の宙域にはスクルド、スコーネ、グローサが警戒する。
3提督からは第2分艦隊の発見の報告はない。ラスクの船はレーダーに反応しないため目視で発見するしかない。
スクルドに乗艦している俺はアデル艦長に話しかける。
「ラスクの艦隊はどこに向かうと思う。」「おそらく、地球か月だと思います。」
「もし、3提督の索敵を逃れて、地球に来たらどうする。」「今いるのは強行偵察艦が3隻だけです。援軍を待ってから戦うのが良いでしょう。」
「しかし、その時間があれば、地球を攻撃することも地球に降下することも可能だろうな。」「はい、地球の被害は大きいでしょう。」
「ジェームス提督の艦隊を地球へ向かわせることにする。」「それでは索敵に穴が開くことになります。」
「被害の少ない方を選ぶつもりだ。」「他国の被害ですよ。」
「我が国にも影響が出るよ。」「分かりました。」
俺はジェームス提督の艦隊を地球へ向かわせるように決める
「ジェームス提督に連絡、地球へ転進。」「了解。」
通信士が答える。
ジェームス提督の艦隊は転進し、地球へ向かう。地球の宙域に来るのは2時間後の予定だ。
たとえ、ジェームス提督の艦隊が到着しても不利な戦いになるに違いない。
50隻ほどの艦隊と3分の1以下の13隻で戦うのだ。