第147話 宙域防衛艦ルチヌ
小惑星帯の前線基地は建設が進み10あるドックのうち5つが使用可能となる。ベネディット、ホワイトアース、レジナ、ヴィットリオ、ヴェネトの5隻は前線基地に配備される。
前線基地はステルススクリーンを装備し10台の三連装砲が装備されている。また、5隻の宙域防衛艦の配備が予定されている。
月の裏の門のある造船所では、宙域防衛艦の6番艦が完成しようとしている。艦の名前はルチヌと決まっており、クルーも既に造船所に到着している。
ローマン・トラウト艦長はドックでルチヌの完成を待ちわびている。ルチヌは先行して完成している宙域防衛艦のベネディット級と装備は同じであるが、細かい箇所が見直され基本性能や強度は向上している。
4日後、ルチヌは完成する、直ぐにクルーが船のチェックを始める。そして発進準備が整う。
「こちらルチヌ、発進準備完了。」「了解。」
ドックの空気が抜かれゲートが開く。
管制官から連絡が来る
「10番ドック、ルチヌ、発進許可がでました。」。
ローマン艦長は指揮する。
「ルチヌ、前進」「了解、発進」
「目標、浮島。」「了解。」
ルチヌは門に差し掛かる
「ゲート管制、こちらルチヌ、通過の許可を願う。」「了解、進路クリア通過を許可します。」
ルチヌは異界からこちらの世界に入って来る。
ローマン艦長は指示する
「ステルススクリーン展開。」「了解。」
ルチヌは、ステルススクリーンを展開するとそのまま地球に近づき、大気圏へ突入する。
「間もなく位相面に接触。」「位相面通過。」「ステルススクリーン解除。」
浮島の管制から連絡が入る
「こちら管制4番ドックに入港してください。」「了解。」
ルチヌは浮島の前で180度転回しバックで入港する。
ここで搭載機であるクリスを12機とパイロットを乗せるのである。さらに前線基地への物資が積み込まれる。
作業が終わるとルチヌは小惑星帯に向かって発進する。