第144話 木星宙域警戒
異世界のフレイム2の星系には6隻の強行偵察艦が探査を行っていることになっている。しかし、実際には、探査を行っているのは3隻である。
残りの3隻は異界の門から出て、交代で木星の付近の警戒をしている。これはラスクの新たな艦隊が訪れるとの予測から秘密裏に行っている。
そのことを知っているのは幹部会のメンバーと軍の一部だけである。
当然、ステルススクリーンを展開しての警戒だが搭載機の索敵が行えないので危険を伴う。それもラスクの船はレーダーに反応しないので目視が頼りである。
また、小惑星帯の中には、宙域防衛艦用の基地を建設中である、ムーラーの索敵をしている宙域防衛艦ベネディット級の前線基地にしてムーラー発見時の対応を早くするためである。
同時に索敵用のベネディット級の数を増やす計画も進んでいる。
これは、ランド2の開発が進むことによってフレイムランドの経済力が上がり運用できる艦船数を増やすことが出来るようになっている。
また、時間が人材不足を解消しつつあるのである。
ランド2ではゲートタウンとカスパルの間の中央付近に町が作られ始めている。
設計は流通の拠点となるように3層構造で1番上が住居地、2層目が資材搬送用の階層、3層目が流通拠点になるように設計されている。
町の名前はカンペールと名付けられる。
農畜産物研究所が開設されているカスパル湖の西岸は、農地や牧草地が大規模に開発され一大農畜産物産地となりウエストカスパルと呼ばれている。
ここでは地球産の農作物畜産物が作られている。
さらにカスパル湖西岸の湖畔では水産物試験場が作られ地球産淡水魚の養殖実験が行われ始めている。