第133話 アーシャとマリアの計画
マリアはラスクとの戦いでいち早くラスクの存在に気づき行動したとして勲章が授与されることになる。
玉座の間にはドニィーシャ、サイーシャ、アピル、アーリィ、3提督が並んでいる
俺はマリアに勲章を付け、彼女に問いかける。
「褒美は何を望む。」「妻にしてください」
玉座の間がざわめく
「できないことを言うな」「でしたら宙域防衛艦の艦長にしてください。」
「分かった、ただし近衛艦の艦長だ。」「・・・」
マリアが俺を睨みつける。
「不満か、ならこの話は無しだ、スコーネの勤務で学ぶと良い。」「いえ、不満などありません、謹んでお受けします。」
マリアは戦闘で実績を積み地位を上げるつもりでいるに違いない。彼女をなるべく戦闘に参加させず、実績を積まないようにしたい。
彼女が王位を継承させないためにも近衛艦隊に置いておく必要がある。近衛艦の艦長なら誰からも不満の声は出ないだろう。
現在、マリアが指揮する船は存在しない、月の門の造船所で建造中である。船が完成するまでスコーネでの勤務になる。
スコーネはアーシャが艦長をしている。アーシャは艦橋でマリアに語り掛ける。
「あなた、陛下と男女の仲になりたいの。」「はい、そうです。」
「でも相手してくれないでしょ。」「その通りです。」
「陛下は少女は趣味でないんだって。」「そうなんですか。」
「だから、私、なかなか抱いてくれないのよ。」「分かりました。」
「何が分かったの。」「2人で夜伽をしましょう、それなら勝利できますよ。」
「そうかな。」「大丈夫です。」
アーシャとマリアとの間でとんでもない計画が練られる。艦橋にいるクルーは聞こえていないふりをしている。
この計画のことはソフィア副長からサイーシャに事前に伝えられる。副長はアーシャ艦長の暴挙を見過ごすことが出来なかった。