第130話 ラスクとの接触
ベネディットが木星宙域に到達して、しばらく経った頃、休憩中だったマリアが起きてくる。マリアは真剣な顔でアルバン副長に言う
「敵が来ます、第一次戦闘態勢に移行してください。」
さらにマリアは、艦橋から艦長室に連絡を入れる
「起きてください、敵襲です。」
アルバン副長はマリアの行動に困惑しながら、彼女に言う
「何をしている、マリア。」「分からないのですか。」
「レーダーはどうだ。」「レーダーには何も変化ありません。」
「レーダーに変化はないぞ。」「ラスクはレーダーに映りません。」
マリアは引かない、エルマー艦長が起きてくる。副長は艦長に言う。
「すみません、マリアが突然敵が来ると言ってきまして。」
しかし、クリスのパイロットたちが動き出す。
管制官がエルマー艦長に言う。
「パイロットが出撃を求めてきています。」
マリアが管制官に言う。
「出撃させて。」
エルマー艦長は、マリアとパイロットたちの勘を信じる。
「出撃準備出来次第発進させろ、それからレーダーに頼らす目視を厳にするように。」
艦長はさらにマリアに聞く。
「マリア、敵はどちらから来る。」「敵は二手に分かれています、後方と上方です。」
「よし、180度回頭、主砲展開。」
索敵中のクリスが接敵する
「バシュ4から管制、敵と接触、相手はラスク。」「管制了解」
エルマー艦長は通信使に指示する。
「ラスクの言葉に変えて発信、こちらはベネディット戦闘の意思なし。」「了解。」
マリアは敵意が去るのを感じる。ベネディットはラスクの軍艦とまみえる
エルマー艦長は
「自分たちがフレイムランドに属する船であること」
「15名のラスクが地球で保護されていること」
を伝える。ベネディットはラスクの軍艦と地球に向かうことになる。
フレイムランドの幹部会では、今後ラスクの艦隊が地球を攻める可能性について検討され始める。