第122話 ドニィーシャとナハル
ナハルは、好色の目でドニィーシャを見る。彼は笑いながらドニィーシャに言う。
「俺の奴隷になるなら生かしておいてやるぜ。」「聞き飽きたセリフね。あなたも他の神族と同じように後悔して死ぬんでしょうね。」
「お前は後悔して命乞いをすることになるぞ。」「私と戦った神族は皆無様に死んでいったわよ。」
ドニィーシャはナハルを蔑みの目で見る。ナハルは体の周りに魔力の玉を複数浮かべる。ドニィーシャは構わず切りかかる、すると彼女に近づいた魔力の玉がはじける。
魔力の玉の威力は大きく、ドニィーシャは弾き飛ばされる。彼女は瞬間的に体を硬化させてダメージを最小限に抑える。
「誰が死ぬって。勘違い女に現実を教えてやる。」
ナハルはこの後の楽しみを想像しながら顔をゆがめて言う。ドニィーシャは、剣に魔力を乗せナハルに刃を飛ばすが、彼に届く前に魔力の玉が刃とぶつかり相殺する。
彼女は攻めきれずにいるがナハルは防御に徹し攻めてこない。ナハルはドニィーシャにとって相性が悪かった。接近戦を得意とするドニィーシャにとってナハルの防御は手の打ちようがない。
2人は膠着状態に陥る。セカンドフレームがナハルをライフルで狙撃するが全て魔力の玉に防がれてしまう。
そして、突然、ナハルの魔力の玉が一斉にはじける、そして爆発の中から出てきた手刀にナハルは心臓を貫かれる。
ナハルの前にはフロンがいる。彼はナブーを倒した後、ナハルに攻撃を仕掛けたのだ。ナハルの自慢の防御は、フロンには無力だった。
ナハルはドニィーシャとの戦いに時間をかけすぎていた。
まだ、サイーシャ、カイル、ケイティ、ヴァンスの4人はコシャル、エールと戦っている。フロンとドニィーシャは加勢に向かう。
その時、俺は動けずに地面に倒れている。スクルドでは俺の状況を確認しているが、まだ戦闘中なので救助に向かえずにいる。