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第106話 ヴェネトの戦い

 ヴェネトはヴィットリオに一番近い位置にいる。ヴィットリオがムーラーの本拠地を1つ破壊したこと、いまだムーラーの群れに追われていることは通信で分かっている。

 しかし、ムーラーの本拠地がいくつ襲来しているのかは分からずにいる。まだ、ヴィットリオが接敵した地点よりかなり離れた所で、ヴェネトのクリス・タオ2が索敵中、ムーラーと接敵する。

 ヴェネトは、第一次戦闘態勢に移行し、応援のクリスが発進する、しかし、ムーラーの群れは大きくない。クリスがムーラーを掃討するとヴェネトは、ムーラーの来た方向に探査用ミサイルを8発発射する。

 探査用ミサイルによりムーラーの本拠地を発見しさらに後方に大きな影があることが判明する。

 エミール艦長は後方の大きな影がムーラーの本拠地と想定して指示を出す。

 8機のクリスが囮としてムーラーの群れを引き付け、SPA砲を発射し本拠地を破壊し、続けて、強化ユニットを装備した4機のクリスが2つ目の本拠地を攻撃してムーラーの群れを引き付け、SPA砲を発射し本拠地を破壊する作戦を取る。

 8機のクリスは本拠地に4000まで近づく。すると本拠地からムーラーの群れが出てくる。8機は八方へ分かれて移動し群れを引き付けると盾に内蔵されているビームバルカン砲でムーラーの群れを削っていく。

 エミール艦長はSPA砲発射準備を指示する。

 「バレルロック解除、バレル内圧力上昇中」「距離5000で発射する」「了解」

 「2門ともバレル内圧力規定値に到達、いつでも撃てます。」「まもなく距離5000」

 「カウントダウン開始」「5、4、3、2、1、0」「発射」

2門のSPA砲からのエネルギーの咆哮は、ムーラーの本拠地を飲み込み、焼きながら消していく。クリスも出てきたムーラーを掃討する。出てきた数が少なかったのが幸いしている。

 強化ユニットを装備した4機のクリスが発進する。ヴェネトは8機のクリスを収容しながら前進する。

 SPA砲は冷却が済むまで使うことができない。エミール艦長はバレルの冷却を急ぐように指示する。

 先行した4機のクリスは前方にムーラーの本拠地を確認する。本拠地からは既にムーラーが出て向かって来る。

 4機のクリスはビームバルカン砲でムーラーの数を減らしていく、機体に取り付こうとするムーラーは回避しライフルで仕留める。

 そして距離4000で4機はSPA砲を本拠地へ打ち込み、さらに熱核弾頭のミサイルを撃ち込む、本拠地は穴だらけになり燃えている。

 それでも本拠地からはムーラーの群れが出てくる4機のクリスは四方へ分かれ群れを引き付ける。クリスはムーラーの群れに熱核弾頭ミサイルを撃ち込み、群れに穴を開ける。

 ヴェネトからは補給の終わったクリスが応援に発進する。エミール艦長はバレルの冷却状況を確認する。

 「後、20秒で冷却狩猟予定」「終了後、直ちに発射準備にかかる。」「了解」

エミール艦長はSPA砲が間に合うと計算する。

 「冷却終了、バレルロック解除、バレル内圧力上昇中」「間もなく距離5000です。」

 「規定値に達し次第直ちに撃て」「了解」

 「圧力規定値に到達」「発射」

再び艦首のSPA砲はエネルギーの激流を吐き出す、激流に飲まれる本拠地は崩れ消え去る。

 ヴェネトが2基本拠地を破壊して3基の本拠地を破壊したことになる。

 ヴェネトの交戦の情報はフレイムランドの軍を震撼させる。ムーラーの本拠地が広範囲にばらけている可能性が高くなったのだ。

 軍は1基の本拠地も地球に近づけてはならない。司令部は各艦隊に幅広く展開して索敵するように指示を出す。



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