第100話 ドニィーシャの妊娠
俺は久しぶりにイザベラと会う。彼女は妊娠して軍務を休んでいた。そして、彼女が軍にパイロットとして復帰してからしばらくたっているが会う機会はなかった。
今日は個人的にイザベラの家を訪問する。そして初めて娘のミア・イーストマンにも会う。しかし、娘と言うことは秘密であるため、彼女の友人としてである。
ミアは、髪が茶色がかった金髪であるイザベラに似たらしい。
そして、俺が宮殿に戻るとドニィーシャが嬉しそうに近づいて来る
「陛下、できました。」「何が」
「女の子です。」「え~と、妊娠したっていうこと。」
「それ以外にありますか。」 「うん、めでたい、名前を考えないとな。」
「陛下、子供は私が育てます。」 「俺の子でもあるんだけど。」
「私のいた部族では、子供は女が育てます、特に女の子は戦士に育てます。」「でも時代が違うんだからいきなり戦士にしなくてもいいかな。」
「陛下は関われませんよ、この子が10歳になるまで会うことも出来ません。」「そんな風習聞いたこともないよ。」
「それはそうです、私の部族は3000年ほど前に滅んでいますから。」「もう滅んでいるのなら関係ないだろう。」
俺はドニィーシャに言う。しかし、彼女は聞く耳を持たない。俺はドニィーシャの部族に興味を持つ。
「君の部族はどんな部族だったのかな。」「私の部族は女が中心で、男は子種のために飼われていました。」
「男の扱いがひどいな。」「女は皆戦士で狩りや戦闘をこなします。」
「男は戦士になれないの。」「はい、他の部族を襲っては強い男をさらってきて、その男と子供を作り、強い子供を産み戦士に育てる生活をしていました。」
「でも滅んだのだろ。」「私は、部族の中で最も強く美しかったです。それに目を付けた神族に部族を滅ぼされました。」
「当然、復讐するんだろ。」「私を神族の性奴隷とするため他の神族と融合させられ、私は不老不死となりました。私は100年ほど神族に慰み者とされ。その間に剣の腕を上げ神族を殺しました。」
彼女はその後、神族や魔族と戦いながら生きてきたということである。
俺はドニィーシャがアマゾネスのように思える。娘は彼女に任せるしかなかった。
そして、彼女は本当に10年間、俺に娘を合わせず、名前も教えなかった。
俺は一人前の戦士に成長した娘と会うことになる。
ドニィーシャの妊娠はサイーシャに競争心を植え付ける。
俺はサイーシャと夜を過ごすのがつらい、寝させてくれないのである。