2-135.チェスティ=クトゥリス
新章、白黒円卓編:黒の開幕です。
今回もダラダラお付き合いくださいますようにm(_ _)m
その場の全員が戦慄した。
他国の賓客を手に掛けるという暴挙に、そして得体の知れない異様な空気に。
その中心であるチェスティは、サクラの顔で妖しく笑っている。
次第に空気が重く冷えていく。
その原因の一旦であるのがアルティだ。
私の一歩下がったところで、アルティはチェスティを睨みつけた。
「チェスティ=クトゥリス……この場において、最早敬称は不要でしょう。あなたは自分が何をやったか理解しているのですか?」
もちろん、とチェスティは可笑しそうに笑った。
「円卓会議に遅れたお詫びに、ささやかながら余興を用意いたしました。楽しんでいただけましたか?」
「余興、ですか」
「ええ、そうよ。銀の大賢者さん。取るに足らない出来事だったでしょう? 従者同士の殺人劇なんて、戯曲のテーマにしても安っぽすぎるもの。その様子だと退屈だったみたいね。やっぱり、最後にこの子に自害させるくらいはしてあげた方がよかった?」
アルティの額に青筋が浮かぶ。
「フフ、クスクス。この場でたった一人、何の力も無い、居ても居なくても変わらない無能な子。こうして首に手をかければ、簡単に骨を砕けてしまいそう」
チェスティが右手を首に添えようとする。
アルティが咄嗟に魔法を使おうと腕を翳したけれど、
「いいの? この子の身体を傷付けても」
「私をあまり舐めないでください。精神支配にせよ魂を憑依させてるにせよ、魔力を辿って大元のあなたを氷漬けにするくらいわけはありません」
「私の方がそれより早くこの子を殺せるって言いたいのがわからない? 案外口ほどにもないのね。百合の楽園のナンバー2も。どういう気分なの? ああ、大した質問じゃないのよ。ただ気になったの。実力と頭が釣り合わないのって生きづらくないの?って」
アルティの魔力が沸く。
今にも飛びかかりそうなアルティを、私は腕を伸ばして制した。
「乗るなよ」
「……わかってます!!」
「クスクス、まるで狂犬ね。ちゃんと鎖で繋いでおいてね。飼い主さん」
「ベッドの上ならともかく、女の子を縛り付けて喜ぶ趣味は無くてね」
ベッドの上ならともかく。
「自由の中でこそ女の子は輝くんだよ」
「大いに矛盾してるわ。果てしなく限りも無い自由に、中なんて無粋な枠を与えるなんて。まるであなたの傲慢をそのまま表しているかのよう」
「捉え方の違いだよ。どうとでも取ってくれていいけどさ、そろそろサクラを返してくれない? 大事な仲間なんだ」
「仲間ね……この子のことを本当に理解した上で、そう呼んでるの?」
「どういう意味?」
「さあ、どういう意味だと思う?」
神経を逆撫でするような声色。
薄い笑み。
声も顔もサクラのものなのに、こうまで別の気配を漂わせてくるのは、チェスティという存在の大きさが計り知れないという表れなのかもしれない。
「いつまでもサクラを通してないで、いい加減顔を合わせて話そうよ。今どこにいるの?」
「どこだったら嬉しい?」
「すぐ会える場所なら熱いキスでお出迎えするんだけどな」
感知はラムール全体まで届いてる。
なのに見つからない。
【創造竜の魔法】が及ばない場所にいる?
『主殿』
念話……ウルか。
『今拙者が国中に影を飛ばしているでござるが、拙者の鼻でもそれらしい反応は無く……』
索敵に長けたウルでも見つけられない……ってことは、やっぱりこの国にはいないってことか?
『このまま国外まで出るでござる。主殿、くれぐれも気を付けて』
『内緒話なんてつれないじゃない』
背すじが凍った。
私とウルとの間に割り込んだのは、サクラの声を通さない、チェスティ本人と思しき声だった。
目の前では今も変わらず怪しげに笑ってる。
私たちの念話に割り込んでくるって……そんなことありえるか?
それはつまり……そういうことだぞ。
『仲間はずれにしたお仕置きをしなきゃ』
チェスティは私に向けて、親指と人差し指を伸ばした。
銃のハンドサイン……チェスティは一言。
「バン」
瞬間。
『グア――――――――?!!』
ウルの短い悲鳴と共に念話が途切れた。
「ウル?!!」
その異変を他の皆も感じ取った。
「私が!」
すぐさまシャーリーが飛び出ていったけど……今あいつ、何をした?
「……アルティ、何か感じたか?」
「いえ……」
「マリアは」
「何も見えなかった……」
ここにどれだけのメンバーが揃ってると思ってんだ。
大賢者……世界最強の魔王に獣帝だぞ。
それなのに誰一人、私を含めて何も理解出来てない。
こいつは、いったいなんだ?
「そろそろ口を挟ませてもらおうか」
戦慄する私たちの中で一人、アルリムだけが毅然と歩を進め、私の隣に並び立った。
「我の宮殿でこうも好き勝手暴れられてはな。如何に客人といえど容赦しかねる」
「あら失礼。小さな陛下」
「アルリム=エリドゥ=ラムールである。チェスティ=クトゥリスよ、ここからは長としてのそなたの言葉が聞かたい」
「ええ、何なりと」
「何簡単なことだ。この場にて蛮行に及ぶ意味を、そなたは理解していると思ってよいのか?」
チェスティは短く、ええ、と口角を上げた。
「先ほども言ったとおり。余興です」
「サクラや、リコリスの従者たちのことだけではない。バースィルたちを操り、我らに危害を加えようとしたことも余興で片付けるか」
「ええ。余すことなく一興ですよ。だってまだ誰も死んではいないでしょう?」
「王に刃を向ける……それはすなわち、宣戦布告である。それがわからぬほど幼くはあるまい?」
「だったらどうだと?」
「円卓に座る権利すら無いということになるな。そなたは自ら話し合いの場を足蹴にした」
アルリムは子どもながらにキッと鋭く目を細めた。
「そなた、我らと戦争でも起こすつもりか?」
《プロフィール》
名前:リコリス=ラプラスハート=クローバー
種族:半神半人
性別:女性
誕生日:9月23日
年齢:24歳
出身:ドラグーン王国
職業:神竜級冒険者
所属:百合の楽園
称号:ドラグーン王国公爵、アイナモアナ公国名誉子爵、ディガーディアー名誉子爵、竜殺し、夜会の主、神への叛逆者、天女教主神、リリーストームグループ総帥
加護:【自由神の加護】【遊戯神の加護】【法神の加護】【精霊王の加護】【竜王の加護】
アンリミテッドスキル
【百合の王姫】【創造竜の魔法】
名前:アルティ=ラプラスハート=クローバー
種族:人間
性別:女性
誕生日:2月25日
年齢:24歳
出身:ドラグーン王国
職業:神竜級冒険者、リリーストームグループ総帥秘書兼副総帥代理
所属:百合の楽園
称号:銀の大賢者
加護:【魔術神の加護】【精霊王の加護】【竜王の加護】
アンリミテッドスキル
【九天竜の極星】【妃竜の剣】
名前:ドロシー(真名:ドゥ=ラ=メール=ロストアイ)
種族:ハーフエルフ
性別:女性
誕生日:5月7日
年齢:138歳
出身:ロストアイ皇国
職業:神竜級冒険者、薬師、リリーストームグループ副総帥、ムーンフォレスト総支配人
所属:百合の楽園
称号:亡国の皇女、森羅の継承者、ロストアイ皇国女皇
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
アンリミテッドスキル
【月皇竜の秘薬】
名前:マリア=リリーフレイム
種族:獣人族
性別:女性
誕生日:6月8日
年齢:18歳
出身:サヴァーラニア獣帝国
職業:神竜級冒険者
所属:百合の楽園
称号:赫灼の爪、竜殺し、サヴァーラニア獣帝国伯爵、獣帝金勲章、無冠の剣聖
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
アンリミテッドスキル
【太陽竜の爪】
名前:ジャンヌ=アクアリリー
種族:獣人族
性別:女性
誕生日:5月26日
年齢:18歳
出身:サヴァーラニア獣帝国
職業:神竜級冒険者
所属:百合の楽園
称号:蒼海の牙、竜殺し、サヴァーラニア獣帝国伯爵、獣帝金勲章、ダブルスター賞、無冠の大賢者
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
アンリミテッドスキル
【絶海竜の牙】
名前:テルナ=ローグ=ブラッドメアリー
種族:吸血鬼
性別:女性
誕生日:12月15日
年齢:2005歳
出身:ヴェルザースター連邦国
職業:神竜級冒険者
所属:百合の楽園
称号:真紅の女王、血の福音、意思ある災厄、永世名誉無職
加護:【最高神の加護】【精霊王の加護】【竜王の加護】
アンリミテッドスキル
【紅蓮竜の無限】
名前:シャーリー(シャルロット=リープ)
種族:人間
性別:女性
誕生日:7月7日
年齢:32歳
出身:トリスティナ王国
職業:神竜級冒険者、裁縫師、スレッド総支配人
所属:百合の楽園
称号:虚ろの影
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
アンリミテッドスキル
【黒竜の暗影】
名前:エヴァ=ベリーディース
種族:半魔人
性別:女性
誕生日:3月7日
年齢:24歳
出身:オースグラード共和国
職業:神竜級冒険者、ケイオスドーン総支配人
所属:百合の楽園
称号:奈落の大賢者
加護:【混沌神の加護】【精霊王の加護】【竜王の加護】
アンリミテッドスキル
【創世竜の混沌】
名前:ルウリ=クラウチ=ディガーディアー
種族:自動人形
性別:女性
誕生日:12月21日
年齢:24歳
出身:技術国家ディガーディアー
職業:神竜級冒険者、錬金術師、アナザーワールド総支配人
所属:百合の楽園
称号:錬金術師
加護:【機械神の加護】【精霊王の加護】【竜王の加護】
アンリミテッドスキル
【機械竜の錬成】
名前:ユウカ=モノクロリス
種族:幽霊
性別:女性
誕生日:生前、??? 幽霊後、4月5日
年齢:507歳
出身:生前、??? 幽霊後、浮遊城カリオストロ
職業:神竜級冒険者、死霊術師、燈無蕎麦店主
所属:百合の楽園
称号:時の迷い子
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
アンリミテッドスキル
【死王竜の反転】
名前:モナ=エクスヴァルヴァ=クトゥリス
種族:悪魔
性別:女性
誕生日:6月16日
年齢:2008歳
出身:魔界国イルミナ
職業:神竜級冒険者、オルタナティブ総支配人
所属:百合の楽園
称号:夢幻の欲望王、性喰者、処女殺し
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
アンリミテッドスキル
【欲望竜の邪淫】
名前:シキ=リツカ
種族:妖怪(九尾の狐)
性別:女性
誕生日:5月28日
年齢:5572歳
出身:ヒノカミノ国
職業:神竜級冒険者、呪術師、ナインテイル総支配人
所属:百合の楽園
称号:黒天の狐王、傾国の美姫
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
アンリミテッドスキル
【天獄竜の破呪】
名前:サクラ=ダイドウジ(大道寺 桜)
種族:人間
性別:女性
誕生日:4月21日
年齢:19歳
出身:日本
職業:リリーストームグループ総帥第二秘書
所属:百合の楽園
称号:黒の王
加護:無し
スキル
無し
《従魔》
名前:リルム
種族:幻獣種・粘魔竜姫ベルゼビュートスライムロード
契約者:リコリス=ラプラスハート=クローバー
職業:神竜級冒険者
所属:百合の楽園
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
スペリオルスキル
【魔竜の暴食】
名前:シロン
種族:幻獣種・眠兎竜姫ベルフェゴールラビットロード
契約者:リコリス=ラプラスハート=クローバー
職業:神竜級冒険者
所属:百合の楽園
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
スペリオルスキル
【兎竜の怠惰】
名前:ルドナ
種族:幻獣種・空鷹竜姫マモンホークロード
契約者:リコリス=ラプラスハート=クローバー
職業:神竜級冒険者
所属:百合の楽園
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
スペリオルスキル
【鷹竜の強欲】
名前:ウル
種族:幻獣種・黒狼竜姫ルシファーウルフロード
契約者:リコリス=ラプラスハート=クローバー
職業:神竜級冒険者
所属:百合の楽園
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
スペリオルスキル
【狼竜の傲慢】
名前:ゲイル
種族:幻獣種・翠甲竜姫アバドンビートルロード
契約者:リコリス=ラプラスハート=クローバー
職業:神竜級冒険者
所属:百合の楽園
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
スペリオルスキル
【甲竜の破滅】
名前:トト
種族:幻獣種・月霊竜姫レヴィアムーンエレメンタルロード
契約者:リコリス=ラプラスハート=クローバー
職業:神竜級冒険者
所属:百合の楽園
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
スペリオルスキル
【霊竜の嫉妬】
名前:プラン
種族:幻獣種・冀聖竜姫サタナエルドラゴンロード
契約者:リコリス=ラプラスハート=クローバー
職業:神竜級冒険者
所属:百合の楽園
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
スペリオルスキル
【聖竜の憤怒】
《実子》
名前:アリス=ラプラスハート=クローバー
種族:精霊竜王
性別:女性
誕生日:11月3日
年齢:5歳
出生地:オースグラード共和国
職業:無し
所属:百合の楽園
称号:精霊王、竜王
加護:【精霊王の庇護】【竜王の庇護】
アンリミテッドスキル
【精霊王の輝冠】【竜王の黒逆鱗】
名前:リリア=ラプラスハート=クローバー
種族:人間
性別:女性
誕生日:9月7日
年齢:4歳
出身:ドラグーン王国
職業:無し
所属:百合の楽園
称号:無し
加護:【精霊王の加護】【竜王の加護】
スキル
【健康】




