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ニーナ、シルバークラスになる

予告なく修正することがあります。

Sep-19-2020、一部変更。

 ギルスとエレンもニーナ達を追って、裏にある修練場に向かった。ギルド職員がゼンとキキに気付いたのか、二人に笑顔で近寄って来た。


「お二人はミスリルですね。サポートをお願い出来ますか?」

「問題ない。」


 ギルド職員から依頼され、ゼンは短く承諾した。


「大人が二人いるので、ゴブリン十体から行きましょう。ブロンズです。」


 召喚された十体のゴブリンが、魔法陣の上に出現した。

 ニーナが左から一体の胴を薙ぎ、もう一体の頭に突きを放っ仕留めた。

 ミリアンはゴブリンの横をすり抜けながら、ナイフで首を斬り仕留めた。

 ララは両手剣で正面から一体を仕留め、近づいてきたもう一体を左から薙いで仕留めた。

 ロロはゴブリンと距離を取り、向かってきたゴブリンを、素早く抜いた刀を薙いで仕留めた。

 エレンは左の一体を小盾で殴り、右の一体は頭から二つにした。

 ギルスが並んだ二体を無造作に薙いで戦闘が終わった。


「あら、ロロに抜刀術を教えたのね。もう少し、スピードが欲しいところね。」

「凄いぞ、チビたちがゴブリンを倒したぞ。」


 ゼンの返事は野次馬達の声に消されたのか、キキは肩をすくめた。

 野次馬達もニーナ達が倒すと思っていなかったのか、年少組への驚きの言葉が多かった。


「アイアンはオーガ一体ですが、受けますか?」

「勿論なのじゃ。」


 召喚の光が収まるとオーガが魔法陣の上に現れた。


「お嬢、ミリアン魔法で牽制してくれ。ララとロロは二入のカバー頼む。」

「はい。」


 ギルスの指示でニーナとミリアンが火の玉と風の刃を飛ばした。狙ったのか偶然か、二人の放った魔法はオーガの目に命中した。視力を失ったオーガは、腕を振り回した暴れ出した。

 振り回される腕を掻い潜り、エレンが左から首を、ギルスは右から胴を斬った。


「ミリアンに杖をあげたの?あれって、ツツジ?アザレアの杖ね。」

「水と風に属性を合わせて、亜竜の竜結晶を触媒にしてある。」

「おお。」

「あの二人、詠唱なしだったぞ。」


 二人の会話は誰にも届かなかったように、野次馬からどよめきが上がった。


「す、素晴らしいですね、シルバーはオーガ三体ですが。」

「受けるのじゃ。」


 少し挙動不審になった職員がニーナに聞くと、当然と言う様に返事が返って来た。

 魔法陣が光って、三体のオーガを出現させた。


「ミリアンは魔法で牽制、お嬢とララは左の奴を止めてくれ。エレンと俺で真ん中と右を仕留める。ロロはお嬢とララのサポートだ。」

「はい。」

「エアリアル・スラッシュ!」


 ミリアンは杖を構えて短く詠唱すると、六枚の風の刃を出してオーガの顔に飛ばした。

 ギルスは右のオーガに、上段に振りかぶった剣を叩きつけた。オーガは頭の上で腕を交差させ剣を受けた。腕の半ばでギルスの剣が止まった。中央にいたオーガを見て、ギルスは剣を放して腰裏の短剣を抜き、オーガの喉に突き入れた。ギルスに襲い掛かるオーガの前にエレンが割って入った。振り下ろされるオーガの太い腕を、エレンは小盾で腕を反らし、反動を利用して振り返り際に、左上から右下への袈裟掛けを首に叩き込んだ。

 二人は消えていくオーガに目もくれず、ニーナ達に向かって走り出した。


「大きな敵は小さくすればいいのじゃ。」


 二メートルを超えるオーガは、小さなニーナ達を持て余していた。身長差が有り過ぎるため、前屈みになり、本来の動きが出来ずにいた。


「エアリアル・スラッシュ!」


 ミリアンの魔法が再度、風の刃となってオーガに襲い掛かった。

 怯んだオーガの後ろにララとロロが回り込み、オーガの膝裏を斬りつけた。オーガが体制を崩して手を着く。ニーナのレイピアが襲い掛かった。突きの連撃が目に当たると、ニーナはレイピアを押し込んだ。

 ギルスとエレンが到着する前に、オーガが灰になって消えた。

 声を出す者はいなかった。騎士風の二人が二体のオーガを倒し、サポーターの子どもだと思っていた年少組が一体のオーガを倒した。


「ララはスピードよりパワータイプね。のじゃ姫は剣も魔法もいける万能型ね。器用貧乏にならないようにしないとね。」

「ギルスは王道騎士タイプだがスピードが有り過ぎる。エレンは変幻自在だな。」

「どちらにしても今の装備じゃ無理が出て来るわね。」


 二人は結果を予想していたのか、身構えることもせずに見守っていた。

 ニーナがレイピアを鞘に納めると、リーンと澄んだ音が響き渡った。


「おい、チビッ子たちがオーガを倒したぞ。」

「凄いぞ。」


 野次馬達から歓声と拍手が沸き起こった。


「あ、あのう。ゴールドは後日、レッサーデーモンになります。魔力が足りません。」


 ギルド職員が肩で息をする召喚魔法師を支えながら、申し訳なさそうに言った。


「シルバーでいいのじゃ。ゴールドは色々と面倒なのじゃ。」

キ♀:のじゃ姫も中々、やるわね。

ゼ♂:毎日、真面目に練習している。

キ♀:年齢制限で個人はブロンズ、残念ね。

ゼ♂:実力はシルバーだ。

キ♀:どこまで強くする気かしら。お嫁に行けなくなるわよ。

空♂:ははは、(^^;;

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