初めての出会い
予告なく修正することがあります。
Aug-31-2020、一部変更。
Sep-19-2020、一部変更。
日没後は魔物の活動が活発になるため、遭遇する確率が昼間より高くなる。
そのため、旅をする者は日暮れに、安全に泊ることができる場所を探す。
税金を納めている小さな村や町は、王国から神官と魔法師が派遣され、魔物除けの結界を設置してもらえる。
旅立って馬車で一日のところに結界のある小さな村があり、村長の家にニーナは泊めてもらった。
翌朝、ニーナ達は村長に礼を述べ旅立った。
「お嬢、次の町まで5日。今日から野営になる。」
「仕方ないのじゃ。しかし、硬いパンと塩辛い干し肉、薄いスープは辛いのじゃ。」
夜明けとともに出発し、昼前に馬を休ませるため、森に近づき過ぎない開けた川沿いで、ニーナ達は休息を取っていた。馬に水を飲ませていると、森から激しい爆発音と獣の咆哮が届いて来た。
何事かと森を見つめるニーナと護衛達。暫くすると森に静寂が戻り、さらに見ていると人影が二つ出てきた。
「ギルス、人が出てきたぞ。」
護衛の一人が驚いたよう声をあげた。四人の護衛達は剣に手をかけて、腰を浮かせた。
「人間がいるわ。丁度、良いわ。スキャンする。」
「行くか?」
「もう少し待って。終わったわ。リライトする。」
森から出た男女の会話はニーナ達に届かない。
「攻撃の意思はない。」
男が両手を軽く上げ大声で伝える。数メートルまで近付いたところで、二人は足を止めた。
「森から出てきたのか?」
ギルスは剣に手を置いたまま聞く。
「魔物に襲われ、馬は食べられたの。私はキキ、彼はゼンよ。冒険者ギルドのある町を探しているの。知らない?」
「森にいたのか?」
護衛の一人がギルスと同じ質問をした。ゼンと名乗った男は、少し首を傾げてから口を開いた。
「酷い目に逢った。」
「おかげで、火魔法を使ってしまったわ。火事になるかと思ったもの。」
二人は護衛達の反応を窺うように、会話を区切り何かに気づいた様に言葉を続ける。
「逃げ込んだはまでは良かったけど、外より中の方が魔物が凶暴で逃げるのに苦労したわ。草原が見えたところで、魔物たちが奥へ退いてくれて助かったわ。」
キキの言葉に、ギルスは警戒を解いたのか剣から手を放した。他の護衛も剣から手を放した。
しかし、四人の眼は二人を見詰めたまま、その細かい動きの一つ一つに注意していた。
「それは災難だったな。冒険者ギルドならこの先にセオンの町にある。馬車で五日だな。」
「遠いな。」
「のんびり行きましょ。」
そこへ馬車の中からニーナが声を掛けた。
「乗っていけばいいのじゃ。」
「お嬢様、いけません!」
「そうだぞ、お嬢。彼らが野盗でない保証はない。」
ミリアンとギルスがニーナの提案を遮った。野盗の中には安心させ、食事や水に毒を盛る者もいる。それを心配してのことだろう。
「馬車の後ろの荷物を上に揚げ、そこに座ればよいのじゃ。少しお尻が痛いのじゃ。」
「有り難う。助かるわ。」
そんな護衛達の心配をよそに、ニーナは笑顔で提案した。ギルス達もゼンとキキを、悪人ではないと判断したらしく、ニーナの提案を受け入れた。
キキが笑顔で礼を言うと、ゼンは帽子を摘まんで小さく頷いた。
「では、改めて。私はキキ。魔術師よ。彼はゼン。私の護衛をしているの。ハンターよ。」
「俺はギルス。彼女がエレンで、あっちにいる太い方がベン。もう一人が、ズンターだ。お嬢様の護衛騎士だ。」
「妾はニーナリーアじゃ。彼女はミリアン。妾の友人兼メイドじゃ。」
お互いに名乗るとゼンとキキは、屋根に飛び乗って護衛達を驚かせた。
「どうやらあの森は通常の森と異なる様だな。」
「そうね、妙な力を感じたし、魔物の動きも変だったわ。」
「調査結果待ちだな。」
「そうね、暫くは彼等と一緒に行動しましょう。」
馬車の上で二人は会話を交わしていた。しかし、唇は動くことなく、視線を合わせることも無かった。よほど近くで無ければ聞こえない小さな声。当然、その場にいた誰も気付いた様子はなかった。
ニーナが馬車から顔を出して、上を向いて微笑みギルス達を見た。
「出発するのじゃ。」
キ♀:一話は長いのか短いのか。
ゼ♂:判らん。
空♂:一話の長さを手探り中です。
キ♀:お互い頑張ろうね。
空♂:よろしくお願いします。




