3人の魔女
それはそれは恐ろしい魔女が3人おりました。
1人の魔女は天気を操り大雨や雷を降らせ人々を困らせていました。1人の魔女は大地を操り地震や噴火を起こし人々を困らせていました。1人の魔女は人の心の闇を掻き乱し、悪さをさせて人々を困らせていました。
人々は魔女達に恐れを成してこの地を治める王子様に助けを求めました。王子は悩める民衆のために立ち上がり魔女が住むと言われる山へと向かいました。
山には天気を操る魔女が住んでいました。魔女は王子がやってくると激しく雨を降らせ雷を鳴らしました。それでも王子は怯むことなく魔女の住む小屋へと辿り着きました。
「いけ好かない王子め!何をしに来た!!」
魔女は金の杖を掲げ王子を威嚇しました。すると王子は魔女の前に跪き手にキスをしました。「思った通り美しい女性だ。私は貴女に会うために生まれたに違いないだろう」と魔女に語りかけると、魔女は赤くなりしおらしくなりました。
「貴女と平和に過ごすため、他の魔女に大人しくするよう説得してくる。そしたら城で私の妃になって欲しい」
そう言い残し王子は次の魔女が住む谷底へと向かいました。すっかり王子を信じた魔女は王子が帰ってくるまで静かに待ちました。
王子が谷底へと差し掛かると地面は激しく揺れ動き、火山は噴火を始めガラガラと岩が転げ落ちてきました。それでも王子は怯むことなく魔女の住む小屋へと辿り着きました。
「いけ好かない王子め!何をしに来た!!」
魔女はルビーの杖を掲げ王子を威嚇しました。すると王子は魔女の前に跪き手にキスをしました。「思った通り美しい女性だ。私は貴女に会うために生まれたに違いないだろう」と魔女に語りかけると、魔女は赤くなり大人しくなりました。
「貴女と平和に過ごすため、他の魔女に大人しくするよう説得してくる。そしたら城で私の妃になって欲しい」
そう言い残し王子は次の魔女が住む城下町へと向かいました。すっかり王子を信じた魔女は王子が帰ってくるまで静かに待ちました。
王子が城下町へと差し掛かると悪い人達が王子に襲い掛かり服やお金を奪っていきました。それでも王子は怯むことなく魔女の住む小屋へと辿り着きました。
「いけ好かない王子め!何をしに来た!!」
魔女は琥珀の杖を掲げ王子を威嚇しました。すると王子は魔女の前に跪き手にキスをしました。「思った通り美しい女性だ。私は貴女に会うために生まれたに違いないだろう」と魔女に語りかけると、魔女は赤くなり優しい顔になりました。
「貴女と平和に過ごすため、他の魔女に大人しくするよう説得してくる。そしたら城で私の妃になって欲しい」
そう言い残し王子は城下町を後にしました。すっかり王子を信じた魔女は王子が帰ってくるまで静かに待ちました。
王子は姿を消しました。幾ら経っても迎えに来ないと気付いた3人の魔女は怒り狂い王子を探し始めました。しかし幾ら探しても往時の姿は見付からず、やがて遠く離れた誰も居ない土地で王子を見つけました。
魔女達は王子の周りに雨を降らせ雷を鳴らし、地面を揺らし王子の心をザワつかせました。王子は民衆の代わりに自分1人で災厄を引き受けたのです。苦しみから解放された民衆は1人苦しむ王子のために毎日祈り続けました。
災厄は魔女と魔女が死ぬまで続き、死んだ後も王子の墓の周りでは天変地異が絶えず起き続けました。
『金の斧と銀の斧と普通の斧を纏めて泉に投げ込んでみた』も宜しくお願い致します!
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