オールからの報告
オールが王族を調べている間に俺は本格的に魔族のことを調べ始めることにした。
それにあたり、俺はまず最初に学院長室を訪れた。
あの一件以降、呪いがかかり続けているという体で潜入捜査をお願いしていたからだ。
「――で、魔族について分かったことはあるか?」
「あの後魔族とコンタクトを取ったけど、めぼしい収穫はなかったわ」
·····そうか。
相手方もそこまでクルムに気を許している訳では無いという事だな。
魔族のことを調べると言っても、大体のことは分かっている。
それは魔族の種類や力の強さであって、今の魔族がどのようになっているのかという点に置いては俺は無知である。
魔族は人族とは別の大陸に住んでいる種族である。
人族の大陸を『マギナ大陸』そして魔族の大陸を『デビルス大陸』と呼ぶ。
そして俺が知らないのはこのデビルス大陸の今の様子である。
クルムが言うには魔族との出会いも、接触の全てがマギナ大陸つまり人間側の大陸で行われているということだ。
故に魔族陣営の様子が分からないのだ。
多少なりとも分かれば現在における魔王の立ち位置が分かるというのに。
俺が知りたいのは人間に喧嘩を売ったという魔王の存在である。
そして現代の魔王の数。
これが分かればこっちもやりようがある。
そして、今気になるのは婚約だ。
このタイミングで婚約するのは悪いことではない。
それが帝国と王国を結ぶものであれば絶対的に必須だ。
マギナ大陸の主な国はここ王国ともう一つ帝国と呼ばれる実力至上主義の国の二つであり、この二つが協力関係になれば、人間側の結束力は高まる。
その事を知らないサナではあるまい。
あんだけ渋っているのには何か理由がある。しかし、その理由を話したくないとなると何か裏があると疑っている。
その裏をオールに調べてもらい、そして俺は魔族陣営についてしれたらと思ったが、収穫なし。
そろそろデビルス大陸に行くことも頭に入れた方がいいかもしれない。
まぁ俺のやることは無くなったのであとは、オールが帰ってくるのを待つか。
◆
時刻は夜。
アマサも寝静まった頃、オールが帰ってきた。
「ただいま戻りました」
「ご苦労」
労いの言葉をかけ、俺は早速オールからの報告を聞く。
「まず、王城にいる魔族の数は三体で兵士に一人、メイド一人、宮廷魔導師に一人です」
少数精鋭という訳か?
「帝国については相変わらずの実力至上主義で、皇子の実力は帝国屈指であることが分かりました」
まぁ状況と言ってもそのぐらいしか無理か。
「あとは、なんかあったか?」
「王城に潜入している時に聞いたのは王妃であるネメスという女性が亡くなったぐらいです」
これはあんま関係ないかな。
それだったら、帝国にターゲットを絞っての情報収集に入るか。
「分かった。それじゃあ帝国に絞って情報を集めろ、皇子は念入りにだ」
「御意に」
·····王城に三人の魔族が潜入しているのか。
しかし、まだ行動を起こすことはないだろう。するとするならば七魔武闘祭で国王が観戦している内にするのが常識的に考えて普通だ。
なら、その点も踏まえて今後の対策を練るとするか。
誠に勝手ながら諸事情につき、今日から四日間か五日間ぐらい投稿を休みます。
すみませんm(_ _)m




