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元魔王の作戦


「始まったか·····」


 俺は無詠唱で索敵系最上級魔法<遠見>を発動。

 シルターの出方を伺う。


三人体制(スリーマンセル)か」


 三人体制(スリーマンセル)とはその名の通り三人組のことで、戦闘において一番理にかなっている体制である。

 基本、前衛、中衛、後衛が一組となる。職業で言えば前衛は戦闘職つまり戦士であろう。

 中衛は索敵系に優れた職業例えば盗賊か。

  後衛は支援型と攻撃型に別れており、支援型であれば付加魔術師、攻撃型であれば魔法使いぐらいが妥当である。


 さて、これは先程も言った通り理にかなっており、魔法戦闘に限らずどの戦闘においてもこれが基本体である。

 故にこの三人体制(スリーマンセル)を崩すのは容易ではない、がそれは熟練された兵士であれば、だ。


『お前ら俺の言ったアドバイス覚えているな?』

『『『はい!』』』


 よし。


 今回俺が取った体制は三人体制(スリーマンセル)ではなく、二人体制(ツーマンセル)である。

 三人体制(スリーマンセル)でも良かったが、ここは魔法学院である。前衛となる魔法使いがこの学院にいないのと、2組の戦闘経験の少なさから俺はこの決断を下した。


 恐らく1組の前衛は攻撃魔法はもちろん防御魔法にも長けているであろう、でなければ前衛が努まらないからだ。

 しかし、2組にはその前衛を任せられるやつが居ない。と言うよりかはその素質があるやつが居ないのだ。


 ならば、前衛を無くした中衛と後衛だけの二人体制(ツーマンセル)にするしかないだろう。

 が、もちろんそれでは前衛を打ち破ることは出来ない。よって二人体制(ツーマンセル)の他にもう一部隊を作った。


 それが――


「ぐわっ」

「なんだ? 防御魔法が解けているだと!?」


 1組の驚きに包まれた声が聞こえてくる。

  そう、これが作ったもう一部隊による活躍だ。


 名を――『影』


 クロムを筆頭にした暗躍部隊である。

 やはりどの世界にも『陰キャ』というものはあるらしく、俺が二人体制(ツーマンセル)を作れと言った時にペアが組めず、後ろの隅でコソコソやっていた奴らをまとめあげた部隊だ。


 クロムは前から優秀だということが分かっていたので、授業の際時々魔法を教えていた。その名は――


 影系統魔法である。


 闇系統の派生であるこの属性は、非常に暗躍するにうってつけの魔法であり、そしてクロムに一番合っている魔法だった。

 『影』に必要な影系統使いは一人で充分である。よってクロムを隊長に五人を含めた少人数体制でこの戦いで暗躍している。


 役割としてはクロムの作った影に隠れ、遠距離で前衛の魔法破壊だ。

 しかし魔法陣破壊(マジックブレイカー)ではない、俺の魔法陣破壊(マジックブレイカー)は魔力により魔法陣を破壊するのだ。

 だが、それほどの魔力を生徒が所持している訳では無い。なら、魔力ではなく魔法で破壊すればいいのだ。


 魔法陣に傷が付けばそれは正しく発動されない。それを『影』にやって貰っている。

 まぁ直ぐに魔法を展開し直されるが、そこを見逃すほどうちの生徒はバカじゃない。


「うおぉりゃっ!」


 うちのツーレは体内保有魔力と覚えている魔法の数は2組一と言っても過言ではない。

 そんなツーレとバディを組んでいるのはメリーだ。メリーの役割は魔法陣の解析と乗っ取り。この二人は非常にバランスのいい仕上がりとなっている。


  他にも――


「ぜいっ!」


 そうして木系統魔法の派生である土系統魔法を発動させるキマとバディであるナッツ。

 ナッツは運動神経が良く、洞察力もいい。敵の動きをよく見てキマに伝え、キマは土系統魔法で落とし穴の設置。魔法で隠蔽すればこんな幼稚な罠も相手を恐怖に陥れることができる。


 ふむ。最初はどうかと思ったが、これは案外行けるのではないか?

 目論見が外れたか?


 <遠見>でシルターを見れば、この2組が押してる状況に驚いてはいるが、まだ余裕がありそうな笑みを浮かべている。

 何か秘策があるのか·····ッ!


  良く見ればアイツらの姿が見えない。

 クソっ2組の活躍を見るのに辺りの索敵を怠ったか!?


 いや、冷静になろう。

  固有能力(スキル)気配感知を発動。


 気配が三つ。


  ·····場所は·····背後かッ!


  そして勢いよく後ろを見れば、あの三人組が居た。


「御主人様、勝たしていただきます」


 いつの間にか背後にまで迫っていたアマサが寸前でナイフを振り上げていた。


  クククッ、そうか。

 恐らくクルムの仕業だろう。俺がアマサを鍛えているとシルターに伝え、この作戦を立てた。


 アマサとサナ、そして青髪の女の子の三人体制(スリーマンセル)

 青髪の子が腰に刀を差しているのを見て彼女が前衛、そして中衛がアマサ、後衛がサナと言ったところか。


 油断をついての攻撃にあたりアマサに先制攻撃をさせた。

 いつの間にかこんなに強くなっていたのか。


  だが――


「甘い·····」

「ッ!」


 俺に物理攻撃は意味をなさない。もちろん魔法もだ。

 一定量を超えた魔力を込められた魔法を放たれると俺の体に纏われている魔力障壁は壊れるが、俺に気づかれず攻撃するにあたり最上級は使用しないだろう。故に俺は傷つくことは無い。

 が、元であるが魔王だった俺にここまで気づかれず、一撃を与えられた種族は少ない。俺の不注意にあってにせよ賞賛に値する。


「喜べアマサ·····」


 俺を仕留めきれなかったアマサは後ろに引く。

 そして三人体制(スリーマンセル)の体形になる。


「さて遊戯を始めよう」

次回本格的な戦闘です。


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