婚約披露宴その後
婚約披露宴から数日経った。
あれからと言えば、一番大きいニュースと言えばウォル一族のロンがクレアとの婚約を解消した事と言えよう。
もちろんこれには俺が関わっている――というか元凶である。
俺は魔族は殺したが、ロンだけは魂と体を回収し生き返らせた。
ここは説明するとめんどくさいので魔法ということで端折る。
話を戻すが、ロンを生き返らせたのだがここで意外だったのがロンが即座に謝ってきたことだろう。
ロンは別に操られていた訳では無い。己の過ちを己で謝罪してきたのだ。大方俺に喧嘩売るとどうなるかを身をもって知ったからであろう。
俺を見る目が魔王の頃よく見た畏怖を織り交ぜた双眸だったからだ。
しかし、謝って済むならこの世に警察――はいないか。とりあえず謝って済むなら警察は要らないので婚約の解消と金輪際の関わりを断ち切ってきた。
あとは放ったらかしだ。
ちなみに、突然婚約を解消したことからロンの好感度というのが地に落ちた。特に女性からの反感が多く、俺のせいではあるが当然なる報いを受けたまえ。
クレアは特に何も言うことなく俺から去っていった。
あれほどの事があったのだ。相当気に病んでいるだろう。聖剣エクスカリバーに関しては俺がアルテガとある約束をし俺が勝手に盗んだものだ。
何か言ってくればクレアに返しただろうが特に何も言われなかったので、また俺のアイテムボックスにて眠っている。
しかし、エクスカリバーを見ると思い出してしまう。あの時交わした約束を――
『お前が俺の 《転生》 を使って何処に転生しようが構わねぇが、もし何の因果かここに戻ってくることがあればもう一度この世界を見直してみろ。魔王である今では見えない何かが見えてくるはずだ。ということだこの世界に来る時がくれば次は人間としてこの世界を堪能しな』
いや約束と言うほどではないが。
少なからずアルテガの助言として受け取っておいた。
俺のやり残したこともある。それをこなすと同時にアルテガが言った通りこの世界を改めて見るとしよう。
あと気になっているだろうか? 俺のやり残したことを·····。
これはアマサから聞かれたことでもある。
「御主人様は何をなさるつもりでしょうか?」
答えは一つ。喧嘩を売ってきた魔王をボッコボコにすることだ。
あの時国王に言われたことは断ったが、同族とも言える魔王を人間の指図で殺すことが気に食わなかっただけだ。
だから己の意思で魔王をボコす。それには二年という月日が必要であろう。
あと個人的な意見として多分だが性懲りも無く人間は勇者を召喚することだろう。
あの時俺は菜乃花を守ってこの世界に来た。恐らく次召喚されるのは菜乃花だ。
菜乃花のためにも俺は魔王をボコさなければならない、なんやかんやで十七年も幼なじみをやっているのだ。
アイツの命がかかっているのなら、例え魔王と蔑まれても、畏れられても俺は本気を出す。
だから俺はアイツのためにも魔王を探さなければならない――
「カエデさん。魔法学院の講師をやってくれませんか?」
――そう思った矢先に突然ラナからこんなことを頼まれたのだった。
なんか隠してきたけどいざ約束を書くと何か違くね? と思いましたがアルテガは魔王としてのエヴァンを哀れみ転生をくれたわけです。
やり残したことは魔王としてのカエデの仕事が残ってたみたいな意味合いで『やり残し』と表現しています。
あとは閑話を数話挟み第一章は終わりです。




