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魔王の本気

本気です。本気なんですよ!?


  ·····どういうことだ?


「結婚するって?」

「そのまんまっすよ。確かにアルテガ様は堕ちてなんていなかったっす。でも、私の人生は私のモノっすよ? エヴァンに教える気はないっす」

「·····そうか」


  別にこう返されるとは思っていたが、しかしいざ言われてみると心にくるな。

 まぁ、別に良いんだがな。


「じゃあ偽造世界を解くか――!?」


 チッ、どういうことだ。


 俺の偽造世界に侵入するなんてよ

 

 すると、俺の感じた通りに偽造世界にある男が立っていた。


「ふふふっ、フラレちゃったね」


 言葉遣いや服装は違えど、俺はそいつの名前が浮かんできた。


「――ロン」


 ロンその人だったのだ。

 しかし、初めて会った時と印象が違う。どういうことだ?


「ふふふっ驚いてるねぇ、まぁ隠しても無駄だからね。素直に話すよ、これが僕の正体さ。あの時戦ったのは僕の演技。まさか、クレアたんに言われるまで半信半疑だったけど本当にエヴァンなんだね」


  そう言って俺とクレアの間に瞬間移動した。


「――ッ!」

「僕のお嫁さんに触んないでよ」


 刹那、衝撃が俺を襲った。


「ぐぅ!」

「ふふふっははははっ! 無様だねぇ、ねぇ魔王様ぁ! 今どんな気持ち? ねぇ、今どんな気持ち?」


 狂ってる。


 近くにいるクレアも少し怯えているように見える。


「お前クレアになんか告げたな?」

「せいかぁーい。僕の結婚に応じなければ民を君自身を傷つけるよってね」


 クレアは良くも悪くも勇者だ。

 そこら辺の気持ちは腐ってない。それが遺伝なのか、はたまた彼女自身なのかは知らないがどっちにしろロンは腐ってるやつだということだ。


「ふふっ、何その目? 諦めてないの? しょうがないなぁ、どうせ知ってるだろうけど僕の固有能力(スキル)は『侵入』。今の君の魔法は全て僕の魔力が侵入して制御不能となる。オールに先行させたから知ってるよ? 同時発動(ダブルキャスト)も全て·····でも、それも制御不能となれば話は別だ」


 そうだな。確かにその通りだ。

 アルテガがあそこまで手こずった相手だ。同じ人間なら相手にもならないだろう。


「じゃあ君はそこで黙って見ているといいよ。僕が彼女を犯している様を」

「――ッ!」


  ほう、ガキが言うじゃねぇか。

  この時代でこの魔法は使うまいと思っていたのだがな。


「都合よく束縛(バインド)されてるからねぇ、しかも下着姿だから精霊宝具の心配もない。へへへっいただきます!」

「いやぁ」


 か細い声で抵抗するクレア。

  しかし、男性と女性の力の差は歴然だ。


 そして俺は静かに詠唱を開始した。


「《顕現せよ我が最たる力》」


  俺の突然の詠唱にロンは何事かとその手を止め俺を見つめる。

 そこで無詠唱で同時発動(ダブルキャスト)束縛(バインド)する。


「ぐっ体が」

「《龍を滅し神をも下すその力は我が魔王たる所以》」


 俺が同時発動(ダブルキャスト)と共に·····いや、それ以上に恐れられ魔王とまで言われるようになったもう一つの魔法。


「《我が声に反応しその力を此処に示せ》」


  高まっていく俺の魔力にロンやクレアでさえも恐怖しその顔色は蒼白たるものに変わっていく。


「《魔王装束》」


 瞬間、俺の足元に何重にも構築された現代ではまず解読不能とまで言われる魔法陣が展開される。


 その魔法陣はゆっくりと地面から浮かび、俺を中心に抜き去っていく。

 魔法陣が通り過ぎれば俺の身を包むは礼服ではなく魔王装束。

 魔王の時代俺が愛用していた装備で俺の力の全てである。


「さて遊戯を始めよう」


 宿の鏡に映る俺の姿は日本人特有の黒髪ではなく白髪に、俺の瞳は紅く輝いていた。

 これこそが俺の前世の姿。


 孤高の魔導王――エヴァンだ。


「なんだその姿は」


 馬鹿にする様な口調ではなく、多分本人でも無自覚であろう言葉をロンは零す。


「貴様は我をコケにしたな?」


 この姿になると嫌でもこの口調になるが仕方がない。

 魔王装束は黒と黄金を基本にカラーリングされた俺の鎧とコートの事だ。


 その内包されている魔力は桁違いであり、それこそロンを一瞬で消し炭にするほどの力を秘めているが、しかし――


「楽には死なせん」


  脳内で魔法陣を展開。


 転移(ルーザー)


「ブヘッ!」

「きゃあ!」


 ロンが抱いていたクレアを奪還すべく、ロンとクレアの間に転移。ロンを足蹴りし、その風圧にクレアが小さい悲鳴を上げる。

 そんなクレアを俺はお姫様抱っこと言うやつで抱えあげる。クレアは特に抵抗することも無く俺に成されるがままだ。呆けているのか?


「僕の女にぃ! 触れるなぁ!」


  無詠唱で最上級を放つのか。さすがと言えばさすがだが。


「込められた魔力が違う」


 俺は特に抵抗することも無く最上級の魔法を受けた。


  ロンの下品な笑い声が響き渡るが


「言ったろう? 込められた魔力が違うと」


 アイツの最上級と俺の魔王装束では込められた魔力が違う。

 故に俺の魔王装束により最上級は打ち破られた。


 爆炎の中無傷で現れる俺にロンは空いた口が塞がらない。


 ではそんなガキに教えるとしよう。


「魔王の本気とやらを·····」

次回も戦闘です。後、前もって言っておきますが、この小説は胸糞展開は出ません。

自分はハッピーエンドが好きなのです。

ですが人は平気で死にます(矛盾


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