婚約披露宴
ストックが·····。
さて、時が経つのは早いもので今日が婚約披露宴当日である。
王都はあのウォル一族の息子が婚約すると祭り騒ぎとなっている。
幾ら相手が堕ちた勇者と言えども婚約とはやはり微笑ましいもので、嫌な話題は一つも無い。
婚約披露宴は夜からだが、その前段階としてパーティーは開かれている。
王都の中心にてロンとクレアが腕を組み笑顔で接待している。
では、ここに乗り込むか! ――と意気込んでも礼儀と服装はしっかりしなければならない。ということで
「おぉ、アマサよく似合ってるじゃないか」
アマサに創造でドレスを仕立てた。
と言ってもイマイチ感性がない俺としてはイメージしにくいこともあり、白いドレスとなってしまった。
デザインとしては所々に軽く花の装飾がされているだけでシンプルな作りとなっている。
本当はもっとちゃんとしたやつを作りたかったんだがな。
「ありがとうございます。そういう御主人様もお似合いでございます」
「そうか?」
黒の礼服なので似合ってるかはどうかは知らないがそう言ってくれるのは素直に嬉しい。
しばらく二人で談笑していると、声がかかった。
「お待たせしまして申し訳ございません」
クマのぬいぐるみがしゃべり、丁寧なお辞儀をする。
もちろんオールその人である。
仮のからだにあたり、さすがに人間のを拝借するのもと思い、ゴミ箱にあったやつをアマサに修復してもらったものを与えたのだ。
最初のうちは文句ばかりであったが、最近は慣れたものである。
それに食事代や宿泊代がないのは嬉しい限りだ。そんなクマのぬいぐるみ (オール) にも衣装として礼服は着させているが、アマサに抱っこしてもらうのであんまり意味が無い。
ちなみに余談だが、ぬいぐるみのからだだと五感などが全てに感じなくなり、アマサに抱っこされる時心無しか悲しんでいたのは秘密である。
そんな彼らを連れ、俺らは王都の中心にある『噴水広場』にて食事を楽しんでいる。
すると、アマサの容姿に惹かれ男共が寄ってきた。
「もし宜しければどうですか?」
「何を言っている!? 俺が最初に目をつけた!」
「馬鹿め! 私が最初に声をかけたんだぞ?」
――などと、実に低レベルな話し合い (?) が行われ、そんな奴らには俺の殺気をプレゼントしようと思ったが、要らぬ心配だった。
「い、や、で、す」
笑顔でこんなことを言われたのだから男性陣はガクッと分かりやすく肩を落とした。
一部、息を荒くしていたが気にしないったら気にしない。
それよりもだ。
「作戦は夕方だ」
「分かっています」
「任せてください」
作戦というのは、
まず、クレアは夜の婚約披露宴があるため近くに借りてある宿の部屋に戻る。
その間、ロンは部屋の外で待機しているはずなのでその時に真実を告げる。
次に、俺がクレアの部屋を中心に偽造世界を創り出す。
偽造世界とは魔法で作りだす異空間である。
これはクレアがこの場から逃げたいと言った場合だ。
逃げたくないと言えば、俺は静かに引き下がる。
そして、アマサとオールの仕事と言えば、ロンよ監視である。
ロンは魔族との繋がりがある。それを監視してもらいたいのだ。
以上を作戦として早速行動に移そう。
時は夕刻に差し掛かり、太陽が傾き始めた頃クレアは部屋に戻った。
それを確認した俺らが行動する。
と言っても――
「転移」
この一言で済むが――と思えば
「えっ!?」
「は?」
目の前にはドレスを脱ぐのがめんどくさいのか、ご自慢の剣で切り裂き、下着のみとなったクレアが居た。
前書きでも書いた通りストックが底をつきました。
なんて中途半端な! とツッコミを入れる方もいるかもですが、ここから更新頻度が下がります。
週一かそこいら、もしくは今まで通り毎日一話ペースで行けるかもという俗にいう不定期です。
全ては自分の予定次第でございます。




