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390話:格納庫より先にあるモノ

2024/03/21:一部の文章表現を加筆修正しました。


「あらら、あんたが苦戦しているって駆けつけてみたけれど。その様子と、そこにある死体を見て納得したわ。やるじゃない」

「かなり強い相手でしたね……」


 イゾルデとの戦闘が終了し。暫くその場で短い休息を取っていたところ、後から駆けつけてくれたレフィアさんが到着して。俺達は敵に見つからない物陰に隠れて談笑を始めていた。


「噂に聞いてはいたけれど。本当に実在していたのね。機械の力を借りて戦う人間の話。あんなのをどうやって生身の身体とくっつけたわけなのかしら?」

「それは確かイゾルデが言っていたんですけれど……」


 俺はレフィアさんに先進技術という未知の科学技術についての説明をした。


「うーん。要するに、その変な技術で機械人間っていうの?」

「サイボーグです」

「そのサイボーグが簡単に生み出せるわけなのね?」

「そのようですね……聞いた限りでは、おそらくは人間意外にもイゾルデが操っていた機械の触手みたく。自然に存在する生態系の生き物を模したナニカを技術的に軍事転用しているじゃないでしょうか」


 正直に。由々しき事態だと思っている。あんな奴らがわんさかといる異世界なんて、好奇心的な興味を持たない限りは不要だ。

 自然な世界を見てきた自分にとっては、ただの文明を破壊する事しか考えていない悪のSF技術であると考えるしかなくて。


「もし仮にハウンドウルフのような傭兵組織が複数あるとしますね」

「ええ」

「そいつらが経済的な利益を優先した活動がしたいと考えたとします」

「あーっ、つまりそれって」

「はい。この技術はもう既に傭兵界隈にならず。諸外国の軍属に対しても先進技術は売り込まれているはずなんですよ」


 事前のブリーフィングでアルシェが――


『どうもね。この軍事組織は異常な程に金回りの良い取引を何度も繰り返し行ってきているの。なんだかその底知れないというべきなのかなー。得たいのしれない存在が何かを望んで金策を整えているみたいなんだよね』


――事前の諜報で得ることの出来た情報から、これから出撃する部隊の俺達に話をしていたわけなので。


「その得たいのしれない存在って……魔人が絡んではいるのではないかと思うんですよ……」

「まあ、それの線を裏づける為にも。先を目指して証拠を入手しないとね」


 そろそろ立ち話をするのも終わりだ。


「カリト。後から哨戒兵が部隊を組んできたみたい」


 その気配を感じ取り、レフィアさんが後続で来る敵を制圧する為の準備を始めていた。

 自分もそれに倣って潜伏の準備をする。


「その迷彩服いいわね。あたしも後で買っちゃおうかしら」

「いい装備ですよ。きっと戦闘の手助けになります」

「まあ、その売り買いも。あんたの任務遂行しだいで左右されるから頑張りなさい」


 軽く肩を叩かれて――


「はい、では……」


――俺は軽い会釈をすると共に、自分自身の気配をかき消すように殺して環境に溶け込だ後に潜入任務を再開した。

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