295話:グレートスノーベアーの狩猟 その2
更新が大幅に遅れて申し訳ございませんでした。リアルの方で多忙を極めておりました。極力合間を縫って更新をさせていただこうと思います。
「うぁ……これはひどいぞ……」
至る所にかぎ爪で引き裂いた痕跡があり、相当な気性が荒いとみていいだろう。モンスターの強さや危険度を加味しても中級ハンターの腕で五分五分の脅威レベルのはず。連携しての討伐が望ましいか。
「ごしゅじん」
「どうしたルドガー」
「あれ」
「ん?」
ルドガーがくいくいと袖を引っぱってきた。彼女が指で指し示す場所をみると。
「スノーディアの遺骸があるな。腹を食い破られて放置ってなると」
おそらくくってまずかった。そんな所なんだろう。となると好物を探し回っているかもしれない。モンスター図鑑での記載には。好物は今のところ断定できていないと書かれていた。なんでも個体によってはもつ味覚の違いによってえり好みが分かれるらしく。今のところ、あの遺骸となったモンスターと、草食の猪系のモンスターや、カウ系のモンスターなどばらついてはいるが幾つかは分類できている。
「ルドガー。あの遺骸から得物を探せるか?」
テイムしたモンスターを利用した追跡技術を最近試しに使い始めている。猟犬のような狩猟方法だ。人間では身体能力的にも限界がある。だからそこはモンスターで補って狩をしていく。
「……ううん」
どうやらやったことのない事に戸惑いと分からないが入り交じった面持ちのようだ。でもこれは彼女にとっても今後の狩猟生活には欠かせない訓練なんだ。
「ホワイエット。状況は?」
『ご主人様ー。だめ。やっぱり絵で見せてくれたモンスターは見当たらないよー。なんでだろー?』
「昼間だから何処かの穴蔵に隠れて身を潜めてるのか?」
人が生活圏としている狩猟エリアの場所にそのような場所はあったかな……。
「了解。引き続き捜索にあたってくれ。何としてでもこれ以上の被害を増やさないといけないからな」
現に人が被害に遭っているんだ。放ってはおけない。村にとってそれは死活問題になるんだと聞かされている限りは勤めを果たさないといけない。
「ルドガー。まずお手本をみせるから真似をしてみるんだ」
「がう」
要は犬のように鼻を使ったり痕跡の手触りを確かめてみたり。足跡があるならそれは何処へ向かっているのかなどを細かく見つけて探偵や刑事ドラマのように推理して犯人を追い詰めていくのが定石となる。
「あぁ……」
とぼやいた声を上げて遺骸を下で。これ以上はなんか見ててグロさを感じてしまったので言葉には出せないことをルドガーがしだしたので。
「地面に落ちてる遺骸を貪るなし」
「んんん????」
野性味がまだ完全に抜けきっていないらしい。テイムしたてのルドガーはまだその辺についてはなじめていない感じか。仕方が無い。
「あれ」
「足跡だな。どうだいけそうか?」
「簡単。味覚えたからいける」
それってスノーディアをってことかぁ? いやいや。
「その遺骸のモンスターじゃないぞ。俺達はそれを食った奴を探してるんだよ」
「がう。探す」
まったくもって人間の俺には理解できない。ただ、この子がやろうとしている事に対して極端で否定な突っ込みはしないことにした。
ルドガーの修行はまだ始まったばかり。
次回の更新も楽しみに待っててください! よろしくお願いします!
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