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261話:魔王アルテミス その1

 こ、これがアルテミスの第二段階の姿……。まるでデーモンだ。


「どうだ。この我の新しい姿は。実にいい造形をしているだろう? なんせ多くの人間を使っていろんなモンスターの遺伝子を掛け合わせて生み出された至高の逸品だからね」

「勝てる自信が湧いてこないな……」

「何を早くして根をあげているんだい。はやく倒さないと世界が終わっちゃうよ!」


 世界が終わるだなんて規模があまりにも違いすぎるって……。でも、コイツを野放しにしてもいい事なんてひとつも無い。ここは俺ひとりでも戦って倒さないとな……。


 アルテミスが背中の翼を動かし、その豊満な巨体を地面から浮かせている。隙間からは身体を支える為のドラゴンのような形の尻尾が生えているのがうかがえる。

 暗くてよく見えていなかったが、風船のように膨らんだ豊満な身体に、背中にあるコウモリの翼、二足歩行で立つ太い両足と二本の両手、鋭利な三本のツノを生やした丸々とした顔には血塗られたルビーの目とおぞましい歯並びをした牙が見え隠れしている口腔がその、


「マジでデーモンとドラゴンを掛け合わせた魔物だな……」

「感心している場合じゃないね。来るよ」


 ファンタジーゲームに出てきそうな造形をしていたの見とれてしまった。


「さて、最初はこの魔術を試してやろう。『ピヨラ』だ」

「うっ!?!? め、めまいがして気持ち悪い……!?!?」


 アルテミスが最初に仕掛けてきた攻撃は状態異常による精神的な攻撃だった。吐き気とめまいで視界がおぼつかない。それになんだか力が入りずらいぞ!?!? その攻撃を受けて対処に困っていると。


「リフレクトヒール! しっかり!!!!」

「サンキューだ! こっちもお返しに『ポイゾナボルト』の乱射だ!!!!」


 毒々しい紫色のした弓矢を顕現させてアルテミスモンスターに向けて撃ち放つ。飛来してきた矢に対して。


「うっ! ……なるほど。これは実にジワジワと痺れてくるね……」

「効いている!」


 アルテミスはポイゾナボルトの一撃を直に受けとめた。まるでその感触を確かめるかのような素振りをしながらである。


「追撃。ファイアボルト!!!!」

「ちょっとこれは動きづらいが。なら我もその火炎の弓に合わせて炎幻魔術。『フレイガ』」

「それは炎幻獣王の技!? ……どうやら奴は既にアルテミスに取り込まれてしまったんだね」

「はぁ! つまりあれか。あのアルテミスの身体の中にその幻獣王が取り込まれてしまっているっていうのか! 雷に炎になんだ。もしかしてサイクロンも奴の手中におちては……」

「最悪を考えてもあり得るね。氷の幻獣王であるシベリアも手に落ちているかもしれない。そうなるととても厄介だ……」


 アルテミスの仕掛けてくるフレイガの魔術攻撃を相殺するのに、同じ属性の弓矢で打ち落とす事をしながら、俺はその言葉に対して、


「シャーリーならできるんじゃ」

「無理。だって君を死から回避させるために持てる力を使ったんだからそれは出来ない相談だよ」

「支援魔術はできているのに?」

「うん。残念だけれど神獣のボクでも限界がある。その限界は何を意味しているかは理解してもらえるとうれしいな」


 あてにできないなと思ってしまった。だがそれでもシャーリーは知恵を貸してくれた。


「でも相手を弱体化させるまでに及ぶことはできる」

「方法は?」

「相手の許容範囲を越えた力を使わせることだ。もしくはダメージを与えて力が持ちきれなくなってしまうように誘導していくかだ」

「要は蓄積ダメージで相手の力を削いでいけばいいんだな?」


 もっと難しかったら大変だったと思う。でもやり方は単純でよかった。


「でも力を削いでも手放さなければいみがない。そこでコレが必要になってくる」

「それは。召喚幻獣用のマテリアル! それを使ってアルテミスから引き剥がした幻獣王達をキャプチャーしていけばいいんだな!」

「うん。だから諦めずに戦うんだカリト!」

「任せろ!」

次回の更新予定日6月8日です。よろしくお願いします。


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