219話:飛行風魔術『エア』で遊覧飛行 その1
実感がないとはいえ、俺の周りにある日常がたったの初日で大きく変わったことになんら変りがない事は分かった。
「ねぇ、ちょっとあなたの召喚幻獣士の力を私達にみせてよー」
「みせてー!」「おねがーい!」「なんでもしてあげるからー!」
「ん、いま何でもしてあげるっていったよね……?」
俺、なんかつえーっ的な有名人になれたきがするんだ! というのも、この学園の最下級学徒のクラスが一部の勢力というか、この街の中で生きていくのに優遇されるスキルというのか……、とりあえず俺は労働者階級の希望の星としてチヤホヤされてもいい身分に身を置く事になったわけで。こうしていま同じ同級生の女子達に囲まれて羨望の眼差しというのか、女の勢力争いに巻き込まれています。うん、モテ期がきちゃったかなぁっ!?!? んなぁはっはっはっはぁあ!!!!
「じゃあ、俺がいまから見せる召喚獣のすごさに感激してくれたなら約束してくれ」
「「「「うんうん」」」」
「俺と友達になってくれないか?」
……すまん。俺の女にとは言えない。俺には愛する人が居るからな。せめてものの罪滅ぼしというべきか。まぁ、女の子に言いようにされるのってさいぃこぉおおおお!!!! 実際にオッケーもらえちゃったしなぁ!!!! 男に生まれてよかったぁあああああ!!!!
てなわけでさっそく、
「よし行くよ。いでよサイクロン!!!!」
「「「「――――わぁ!!」」」」
『お呼びですか主殿?』
「「「「きゃーっ素敵ー!!!!」」」」
『ぬぅっ!? これはいったい……?』
「すまんサイクロン。ちょっとお前をダシにみんなに言いように思われるために一役頑張ってくれ」
『なるほど。我々の使命を円滑に進めるために味方をつけようと努力されている所なのですね。御意。ならば私の聡明な戦術で目の前にいる人間達を喜ばせましょう』
「聡明な君に感謝するよ」
シャーリーが言っていた通りだ。この幻獣王は頭の回りが早い。俺の言いたいことをしっかりと汲み取って理解してくれている。とすれば。
「じゃあ、この女の子達を空の旅にちょこっとだけ案内してあげてくれないかい?」
「「「「できるの!? 素敵ぃ!!!!」」」」
ある意味で新鮮な初体験をできると聞いてとても嬉しそうだ。サービスのしがいがある。というわけで。
「じゃあ、俺も頼むよサイクロン」
『承知した。ではいまから少しの時間だけ風魔術の力を少しお見せすることにしよう。その名も飛行風魔術『エア』。『エア』『エアラ』『グラエア』と段階的な形で風による浮力が強くなる魔術だ。人間には強いて頑張っても『エアラ』で習得が終わってしまうものだな』
「じゃあ、みんな集まって。頼んだ」
という事で急遽だけど、クラスのみんなでちょっとした遊覧飛行を楽しむ事になった。
次回の更新予定日は3月28日です。電撃文庫の応募締め切りの関係で更新が週に一度になります。期日が過ぎ次第に今後の予定のお話をさせてもらいます。どうぞよろしくお願いします。
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