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218話:幻獣召喚士として知られるようになった。

 サイクロンをマテリアルに変換し終えてからのこと。シャーリーが俺にひと言だけこう言い残して再び服の中に入って眠りについた。


――闇の時が訪れし時。君は四つの幻獣王と共にバハムートを迎え撃つ事になる。闇幻獣王バハムート。その名を胸に刻んでその未熟な力を奴と戦えるくらいに成長させるんだよ。でないと今のところバハムートと戦えるのは君くらいしかいないからね。


「なんかひょんな事になっちまったな……」

「あら、何かあったのかしら?」

「いえルナ先輩。俺、どうやらこの世界を救う為にたった1人で戦わないといけない運命に立たされたっていうか……」


 正直に言っていい?


「まったく納得がいかないっす!?!?」

「う、うん……? それで、カリトちゃんは。あくまで私の想像の範疇で話すけれど。その新しい力を使ってどうしたいの?」

「分からないです」

「自分で決めないといけないのに分からないっていうのはおかしな話しね」

「……分からないから正直に言っているんですよ」

「まあ、時間が許されるなら直ぐじゃ無くてもいいと思うわよ。人生はまだ長い先の道のり。きっとその力は後の何かに役に立つと思って大切にしなさいな」

「ルナ先輩……」


 彼女の励ましの言葉にすこし元気になってきた。じゃあ、とりあえず。


「ぱぱぱーぱ、ぱっぱぱぱぁー!」

「ん?」

「ただの勝利の賛歌です。気にしないでください」

「そう」


 これが異世界間でおこるワールドギャップコミュニケーションってやつだなー。まあ、勝手に奇声ってやつを吐いただけでスッキリしたので、いまは。


「この実技場をどうしようかな……」


 荒れ放題。最初の頃の方が自然身があふれてよかったと思う。


「そうね。これもこれで荒れ地の実技場として活用できるから。授業にはもってこいだとおもうわ。逆に整備しすぎた場所で訓練を受けても。彼らの為に思えばあまりよくないわね」

「うーん」

「教養不足ほど将来に差し障るモノよ。というわけで急遽私が実技場で講師をするわね」


 ルナ先輩の訓練ってボルカノの時に受けた事の無い覚えしかないからちょっと興味がある。と思っていると後ろから沢山の声が聞こえてきて。


「おーい、大丈夫かカリトおおお!!!!」

「あんた無事だったの!?」

「あ、アルヴェルとポルテだ」


 実技場を囲うように設けられた堤防の上で、アルヴェルとポルテを含む他の同じクラスの同級生が手を振ってくれていた。それに合わせるように俺とルナ先輩で手を振り替えした後に合流をして。


「み、見てたぞあの幻獣と戦っているところ。先公とカリトはいったい何者なんだよ……!?!?」

「ただの教師と学生だ」

「そんな返し聞いたこと無いってば!? 常人じゃないっていう話しよ!?」

「って言われてもなぁ……俺、ここに来る前はハンターやってたしな」

「そうよ君たち。このカリトちゃんはね。元々はハンターとして生計を立てていたの。だからあんな幻獣相手でも簡単に倒せちゃうわけ」

「た、倒したどころか。跪いて光と一緒にあの幻獣が消えちまったじゃないか……」


 なんだ。一部始終を見られていたのか。ただ、遠目に見ていたからそう受け取っているな。なので、


「あのさ。俺、実は今日からその……」

「なんだよ?」「なに?」


 どう言ってみようかと思い、


「俺は、今日から召喚幻獣士になったんだ」


 俺が命名する新しいモンスターテイマーのアビリティー『召喚幻獣士』を習得したことをみんなに伝えた。で、案の定の事で全員がなにか思いあたる知識があったようで、この場にいた全員が一同にして大きく驚愕した。


「しょ、召喚幻獣士ってあの伝説のモンスターテイマー。特に2代目のモンスターテイマーが得意としたアビリティーをお、お前がたったのあの出来事で習得したって本当かよ……?」

「お、おう」

「す、すげぇ……俺達。目の前で生き証人として歴史に名を残すことになっちまったぞ……」

「え、そんなに凄いことかよ?」

「あ、あったりぃまえよ!?!? この学園が創立する事にもなった由緒ある歴史に関わるアビリティーよ!?」


 そう、そう言われても……実感がないな……。

次回は余裕があれば平日の夜に更新。または3月20日に更新いたします。よろしくお願いします。


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