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192話:学園都市アテナ その2

※ラパンちゃんの容姿に関する内容に抜けがあったので加筆修正しました。(顔は読者の想像にお任せでもよかったかな……????)

 その後、俺はいろんな乗り物が集約して集まるターミナルステーションに訪れて、第7区画に向かう乗り合いバスに乗車し、そのまま乗り継ぎなしで午後には地図に記してある目的地付近にある停留所に到着した。


 背後に出発していくバスの駆動音を背景にしながら前に見えている光景にニコニコと笑みを浮かべてしまう。


「最初に訪れた労働者区画みたいな場所とは違ってここは静かだな」


 鉄味のある街並みとは違って、ここは自然と芸術が調和したヨーロピアンテイストの街並みが一面に広がっている。花と水と風と鳥のさえずりに、石壁の建造物が俺の事を見下ろすように建ち並んでいて、その下に立つ俺はまるで別世界から来た人間だと思えてくるくらいに、まったくもって風景の一部になじめていない。なので周りの通りすがる人達の見る目がちょっと棘のある視線が行き交って来るので、どうにかならないものなのかと内心嫌に思っている。これでもボルカノだと最先端の衣服なんだけどなぁ……。どうやらここの人達には古くさい、またはダサいファッションに思えて不快に感じているんだろう。


「い、異文化の違いについてよく分かったわ。とりあえず行こう」


 コミュ障は治ったと思ったけれど、こんな状況でもさすが俺。場所が違えば不慣れな環境に適応できなくて消極的になってしまう。


「えと、ここを右に曲がると」


 と地図を見ながら歩いていると。


「あのーそこのお兄さん。ちょっと良いですかー」

「んん??」


 ふと背後から女の人に声を掛けられて前を向いて振り向くと。とても透き通って綺麗な声色をしている美人な、俺と同じ年齢に近そうな美少女が目の前にいた。


「あのーすみません」

「…………」

「あのー!」


 なんだこの見とれてしまうフレッシュな可愛さは……!!!?

 赤いリボンを結んだ明るい茶色のセミロング髪。背は160近くあり、出るものはしっかりと出て(上と下はバランスが整ってデカイ)、キュッと魅惑的にくびれのある腰つきがもの凄く女性的で、顔は日本人好みの柔らかな丸みのある顔つきをしていて、碧眼の二重の目と、鼻は低く、唇は桜色で健康的で、服は金糸の入った紺色のハーフローブに、ブラウンと黒のチェック柄のスカートと足下は茶色のローファーと白のニーソックスと、もうなんか色んな意味ですっげぇ可愛い女の子に声を掛けられてしまいました……。やばくない……? どっかでリリィは見てないよな……? と思いつつ辺りを寡黙に徹して警戒していると。


「もしもーし! 聞こえてますー?」

「あ……あぁ、ごめん。ちょっと明日の俺の身の安全を確認してたんだ」

「貴方の明日はきっと花色に輝いていますよ!」


 まっかな彼岸花じゃないといいなははっ! ってふざけてる場合じゃ無い。


「えと、君はどこのどなた????」


 と彼女に聞いてみると。ニコッと笑みを浮かべて。


「私。今日から君と一緒の学園に通うことになる同級生のラパンといいます! よろしくね! えと、君は……」

「話しかけてくるわりには名前を知らんってなんだよ」

「えへへ、ごめんね。私、ちょっとそこは苦手なんだー」

「サトナカ カリトだ。よろしくなラパンさん」

「えー、ラパンでいいよ。そんな堅くしないでねって」

 

 スカートをフリフリと腰を動かして両手の拳を胸の前に上げてむーっとしてくるラパンに思わず。


「か、かわいいな」

「んん……? なんてー? ちゃんと大きな声でもう一度」


 今度は俺に手を添えた耳を向けて近付きながら楽しそうにラパンは俺からの返事をまっている。


「ら、ラパンさんは可愛いなって」

「うんうん。さんがなかったら満点だったんだけどねー」

「お、おう」


 とても楽しそうで何よりだ。ちょっとドキドキしてるけどまだ平気だ。リリィとは違ったアプローチをしてくる彼女に耐性を持たなくては……。


「えとさ。ラパンはなんで俺が学園に通うことをしってたんだ?」

「んーとね。それは女の子の秘密って言いたいところだけど。それだと会話が続かないから教えてあげるね」

「やけに上から目線だな」

「ふふん。こう見えて私は偉いのです!」

「具体的には?」

「そう、私はこの街を管理する賢者の娘だからです! あ、でも私的には君とは対等な関係でありたいからそこは気にしないでね!」

「いや、めっちゃ気になる案件だとおもうんだけどなあっ!!!?」


 もうスケールというかmこのラパンという美少女が声を掛け来て、突拍子も無く話しが進んでいってすでにここまで落とし込まれている時点でヤバイと思う。


「まあまあ。そこは追々にしておこう。それで何故私が君の事をしっているのかというと。私も君と同じようにアルシェ様の組織するネメシスの一員だからなのです!」

「…………えっ、えぇええええええええええええええええええええ!!!?」

「ちょっと声大きいかなー! ほらほら、同じ同級生が変な目で見てきているよ! はろー! ごめんねー! ちょっと友達がビックリするようなお話をしてたから。騒いじゃってごめんねー!」


 ラパンが手を振って、そう俺の事を変な目で見てきていた複数の女子達に彼女がそう言うと。彼女達は微笑みを返してそのまま俺達のもとから放れて行ってしまった。なんなんだこいつは……!?


「だめよカリト君。私達はお互いに秘密組織の一員なんだから。むやみやたらにおおげさに。それでオーバーに話しを盛り上げないの!」

「め、めいわくかけてすまないな……」

「まったくだよ。私が今日まで積み上げてきた人脈が危うく1つ無くなっちゃうかもしれなかったんだからね!」

「面目ないです」

「なんかこの感じで君の質問を返すと変だけど。要するに私の下に手紙が届いて。本部からの命令で君をお世話することになったの。あっ、ちなみに私は彼氏がいないからいつでもウェルカムだよー」


 な……んだと……?


「す、すまないがここに来ていきなり修羅場に会いたくないからまた今度の機会で」

「ということは脈アリだと思って良いんだねっ!?!? やったぁ!!!!」

「おちょおまっ!?!?」


 むぎゅ。厚みのある巨乳に顔が押しつけられると共に。俺は自分が言葉を選ぶのを間違えたことに気がついてしまった。あぁ……頼む。このまま変な方向へ行かないで欲しいと。


――ロッソ兄さん。俺、いきなり女の子にハメを外しかねないスキンシップをされています。


「わ、わるいが俺には彼女がいるんだよ」


 とりあえず抱きつかれているのを押し剥がして、彼女の両肩に手をおいて、彼女には俺にはリリィがいる事を説明した。すると。


「むーっ、ということはそのリリィっていう年上の女性と恋愛関係にあるんだね。あっ、でもバレなきゃ浮気じゃないっていうじゃん! もういっそのことここでずっと暮らして私といいかんじに「なりたくはないかなっ!?!?」えーっ、いろいろとお得だよー」


 得よりも大損だよ馬鹿野郎……! てか図太いというか肝の据わっている女だなっ!? 俺の中にあるラパンのイメージが残念な方向へと進んでいる。


「と、とりあえず俺のあたらしい家はどこだ!?」

「むーっ、話しはぐらかされちゃった……。えとね。とりあえず私についてきてくれればいいよ」

「おう」


 って言われて彼女の後ろについて行くのはよかったのだが。


「とうちゃーく! 今日からこの寮が君の新しい住居で。私の住居でもありまーす! あ、ちなみに私のお部屋は君の隣にあるから。いつでも遊びにきてね!」

「…………」


 こんな綺麗で優雅な佇まいの二階建ての学生寮。ここに来て早々、もう馬小屋でも良いから直ぐに引っ越したい気分だ。


「なんか昔の付き合う前のリリィと似たような流れを感じて正直。怖いな……」


 一見何の変哲もない美少女学生。俺と今日から通う学校の同級生なのはいい。むしろありだし何かと嬉しい話しだけど……。言動が残念すぎるって。


「なんで。なんで俺の学園生活がいきなり残念な事になっちまうんだよぉっ!?!?」

「んっ、どしたの? そんなに絶望したみたいな顔しちゃって」

「あんたがまともだったら良かったんだけどなっ!?」

「んん????」


 本人に自覚無し。ダメだこりゃ。

今日は黒と白のどちらのニーソがお好き? をテーマにして書きました。あまり得意じゃないけれどラブコメ要素を入れてみました。明日の更新も同じくラブコメでお送りいたします。よろしくお願いします。


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