表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
191/402

189話:伝説の古来龍 ブリザードエンパイアドラゴンとの対話

――あぁ、そういうことになるな。俺はちょっと変わった力を持っていてな。あんたとこうして話す事ができるんだ。

――ふむ。話しは理解した。ならばなぜわしの前に立とうと思ったのだ?

――んなもん最初から決まってるだろ? あんたがここにやってきたせいで俺達。まぁ、俺も少なからずだけど。全員怯えているんだよ。あんたの存在が怖すぎてな。

――なるほど。それでわしが話しかける度に恐れを成す声が聞こえてきたのか。ふむ、それは申し訳ない事をしたようだの。わしは人の言葉を話せぬ身で少々困っておったのじゃよ。少し頼んでも良いか。

――俺が代わりに謝罪をしてくれっていうのかい?

――物わかりの良い人の子だ。頼めるか?

――ああ、任せろ。それくらいならお安いご用だ。

――うむ。それにしても汝からは懐かしいニオイがするの。

――ん、どういうことだい?

――お主。もしやいつぞやの竜人の娘と一緒に空の旅をしていた男の末裔か?


 竜人の娘? それと一緒に空の旅をしていた男? 俺がその末裔だって? なんだそりゃ。


――いや。すまないが身に覚えのない事を話されても困るかな。

――そうか……。それは寂しいの……。あやつは今も元気にしておったのかと知りたかったのだが。わしがこの役目をしている間に……。


 なにか思い馳せているようだが。


――役目って。その、雪を降らせる事と何か関係でも?

――どうやら人間は既に我らが神々に与えられた役目を時代と共に忘れてしまっているようだな。


 少し憤慨といった感じに声を荒げるブリザードエンパイアドラゴン。


――仕方が無いさ。全員が覚えているわけじゃないって割り切るしかないと思うな。俺はこうしてあんたと話せてるから初めてだけど。あんたがその神様とやらに与えられた役目の事について興味を持つことができたんだから。まだ良い方だと思うべきじゃ無いか?

――お主。少し面白そうな奴だ。もっと話しをしないか?


 どうやら俺に興味が湧いて自分を知りたいらしい。でもな……。


――わりぃな。あんたと話しをする事ができるのもあまり時間がないんだよ。俺、これから行かないと行けない場所があってさ。


 と断りを入れると。


――そう冷たいことを言わずにわしの話し相手になってくれないかの……。


 と、髭が垂れ下がって明らかにしょげているようだ。なんかちょっと可哀相な事をしてしまったなと思って。少し悩んだ後に。


――あのさ。俺はあんたと話の別にいいのだけど。

――なら話そうぞ人間よ。

――まてまて。まだこっちの話しは続いているんだって!

――おっと、それはすまなかったの。

――うん。とりあえず俺とは無関係な人達。この下であんたの事をみて怯えている人達をこのまま逃がしてやってくれ。俺はあんたの身体にのっかかって話しの続きをする。んで、満足してくれたんならそのまま俺の言うところまで送り届けてくれよ。それで取引としよう。あんたの名前は?

――名前など無い。

――うーんじゃあ。今だけお前の事をブリエンドとよんでもいいかな?

――なんか下品な言葉に聞こえてきたのは気のせいか?


 いや、そんなつもりで呼ぼうとか思ってないんだけど……????


――じゃあ、いやならブリードでどう? ブリザードエンパイアドラゴンのあんたの名前はブリードでよろしくな。

――うむ。語呂のよさそうな名前じゃの。気に入った。これからはワシはブリードと名乗ることにしよう。


 なんか恐れ多くもというのかな。伝説と呼ばれている古来龍の名付け親になって、彼をネームドモンスターに昇格させたような気がするな。特に実害とかはなさそうだと思うしいいか。


――して。お主の名前はなんと申すのじゃ?

――俺はサトナカ カリト。訳あってあんたが昔に出会った人と同じ力を天なり神なりに授かった人間さ。

――となるとお主はモンスターテイマーの力を受け継ぎし少年であるのかサトナカよ。

――そうなのかな?

――世界で初めて神から生を受けたのはモンスター達であり、そしてそれらを導いたのはモンスターテイマーである人間。わしはそう記憶しておる。

――なんかよく分かんないな。まあ後で話しをしようやブリード。今から俺、下にある自分の荷物と。それとこの飛竜を操縦している人に話をしてくるから待ってってくれ。

――うむ。承知したぞサトナカよ。


 それを受けて俺はそのまま飛竜の驚きの言葉を耳にしながら、操縦しているパイロットに急用ができたと話しをしてここで降りることとなり、そのまま荷物を纏めて持ってブリードの頭の上に足を運んで座り、


――んじゃあ、何話そうかな。そうだ。さっきさ竜人の娘って話しあったじゃん。そのさ前から気になってたんだけど。あんた達のようなドラゴン。あぁ、俺達人間はあんた達みたいな姿のモンスター達をそう呼んでいるんだけどな。そのドラゴンと竜人との違いって何なんだ? なんか知ってるのか?


 飛竜便とお別れした後に、さっそく俺の知りたいことをブリードに聞いてみることにした。

本年度は沢山の方に読んで頂き誠にありがとうございました。来年もどうぞ末永くよろしくお願いします。

次回の更新は1月1日です。いつもと変わらず更新させてもらいます。


この作品が少しでも『面白い』また『続きが気になる』と思って頂けましたら、是非とも広告下にある『☆☆☆☆』の所を押して高評価をお願いします! ブックマーク登録も必ず忘れずにお願いします。レビューや感想もお待ちしております。誤字脱字報告の方も随時受け付けております。 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ