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161話:【癒やしの歌声】貴族街『ベイ・カジノ』その17

「あれだけ私、レフィアに大口叩いていた割には結局。カリト君を後ろから羽交い締めにして捕まえ続けるだけで精一杯だったのよね……」

「戦闘に不向きなリリィが正直あんな風に新人を庇って私の前に立ちはだかってくるだなんて正直。ビックリもしたし、あぁ、この子。本気で新人を愛しているんだなって」

「ご主人……ごめんね。私達が守るべきだったのに守ることが出来なくて」

「サンデー。仕方がありませんわよ。でも、こうしてリリィさんに優しく膝枕されながら歌を聴いて落ち着いて眠っているのですから。目が覚めた時にはきっと、またいつものご主人様になって。私達の為に頑張ってくれるはずですわ」

「サビ。お前……つぇな。私は今でさえ気持ちがズシッと重くて苦しいのに。お前は凄くきじょーに振る舞ってるな」

「辛くないって嘘は言えませんわ……。でも、目が覚めた時にご主人様が辛い思いをして話してくる筈ですわよ。だから少しでも早く私は立ち直ろうとしていますの。だから一緒に元気よくなりたいんですの」

「モンスターの2人達。話をしている所ごめんなさいね」

「おう、レフィアなんだ?」「なんでしょう?」

「さっき聞いた話を受けてなんだけど。新人は作戦を続行したいって言っているわ。私は、正直にいって今のままだと新人はまた傲慢精神の力に魅了されて支配されてしまいかねないと思っているわ。率直な意見を聞かせて。このままでもホワイエットちゃんを救い出したい?」


 その言葉にサンデーとサビの2人はというと。真剣な面持ちのままレフィアを見つめて。


「ご主人の為に今度は私達が頑張る番だと思う」

「つまり気持ちは変わらないと言いたいのね。……分ったわ。正直このまま彼を行かせたくは無い気持ちはある。私の後輩をこんな目にあわせたあいつらを私は絶対にこの手に掛けてやるわ。だから、協力して。新人が目を醒す間にやるべき事をやっていくわよ」


 レフィアの腰元にある2つのホルスターから、それぞれ色違いのリボルバーが彼女の両手にそれぞれ握り締められる。北風と太陽『ウィンドリパルサー&サンリジェネレーション』である。

 肉厚の銃身に、銃口が上下2つあるのが特徴的な超攻撃的な拳銃である。外装はそれぞれ表面に北風と太陽をイメージした彫刻が彫られており、彼女が力を行使すると黄金に輝き出し、力を余すこと無くその真価を発揮する。

 銃の名前の由良は素材となったモンスターである二種類のドラゴンから名付けられている。なので、モンスターである2人には、


「レフィア。その銃から何か力を感じるぞ。……凄く強すぎるモンスターの臭いがするな……」

「えぇ、それも2体ですわね……」


 敏感にそれが何かが分ってしまうのだ。


「えぇ、そうね。これは私が表の仕事をしていたときからずっと生死を共にしている相棒達よ」

「レフィアもハンターだったのか?」

「ううん、私は法の名の下で悪人を狩る仕事をするボルカノ・レンジャーだったの」

「レンジャー? なんだー?」

「それは話すと長くなるから省かせて貰うわ。とりあえずあなた達の力を借りたいの。いけるかしら? コネクトっていう力で新人と通じ合えるでしょ? 遠くにいても話せるならいいと思ったのだけど」


 その言葉に思い悩むサンデーとサビである。こんなこと事態が初めてで前例がない。だから自分達でどうするかに関してはあまり深く考えてはいなかったのだ。だが、それでも2人は変わろうとしていて、


「やろうレフィア。私達はあくまでご主人と一緒にいる事で力を出すことができる。でも、こうなった以上は私達でもご主人に代わってやれるところを見せてみたいんだ」

「あくまで能動的でありたいというわけね。いい心がけよ。でも見誤らない事だけは知っておきなさい。そのために私がいるんだから」


 レフィアの背中を見ながら成長することを望んでいた。

次回の更新予定日は11月27日です。よろしくお願いします。


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