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148話:【潜入】貴族街『ベイ・カジノ』その4

 あれから貴族街に入る手段を模索しつづけた。しかし、思うような手立てが現状は無く。その場にある目の前で横に広がる巨大な壁を前にして、ただ立ち尽くすことしか俺達には他に手段はなかった。


「どうするんだよ……」

「潜入方法は幾つでもあるわ。自分で考えて私達を導きなさい新人」

「その口ぶりからしてレフィア先輩はもう見当がついているんですか?」

「ええ、これでもあなたの年くらいはこの業界にいるからね。敵に見つからずに潜入する方法なんていくらでもあるわよ」

「じゃあ、具体的に提示してくださいよ」

「それだから私の中にある貴方の評価が変わらないのよ。自分で導き出した答えが今度の新人が担当する任務に息づいていくんだから。失望させないでよ」

「相変らず新人に意地悪なことをするよねレフィア。カリト君の困った顔をしている姿も可愛くて素敵だけど。それは私とイチャイチャするときのみだけなの。何勝手に私の彼氏をいじめてるわけ?」

「はあ!? そんなつもりで教育しようとしているわけないし! 第一、あんたの性癖を聞かされているこちらの身にもなって頂戴よね! てか、もうあんた達付き合っていたの!?」

「あ、あの……」


 このエリアをぐるりと囲む、貴族街の壁を乗り越える方法を模索する中から今までずっと、リリィ先輩とレフィア先輩はこの調子だ。下手したらお互いに自分の能力を使ってバトルしかねないと、俺は頭の中で危機感を募らせながら、少しでも間違って触れれば爆発する爆弾に触れていく感じで2人に接してみようと試みているところだ。触れても爆発に巻き込まれない対爆スーツって何処かで売っていないかな……?


「なに新人?」「なにかなカリト君? いまちょっと大事なお話の最中なんだけど」

「うっ……その。要は俺がちゃんとしていないから2人が喧嘩されているだけの話ですよね? だったら俺に作戦を立案するの任せてくださいよ」

「ええ、そのつもりだったけど。分っているならさっさとしなさいよ」

「ちょっと! その言い方は無いわよレフィア! 大丈夫だよカリトくぅん。私も一緒に頑張っていろいろとぉ、優しく手ほどきしながら教えてあげるから。ね?」


 ねって言いながら、俺にギュッと抱きついてきて胸とかお尻とか当ててこないで欲しいかなって思うんだけどっ!? 役得なんだけどこれはこれで火に油を注いでいると思うんだよなっ!? そしてそれがレフィア先輩の逆鱗に触れたというか怒りの点火剤になったわけで。


「……おい、バカップル。私が独身だからってバカに煽っているの?」

「うん、そうだよ。どやぁ~」

「むっ――!?」


 死ぬッ!?――と、直感的に感じ取り声を漏らした自分。

 勝手に修羅場製造機と化したリリィ先輩の鋭い眼光が、目くじらを立てて睨んだ表情を浮かべてくるレフィア先輩の視線とぶつかり合っている。ふと、


「なあなあ、メス同士でオスの取り合いするのは勝手だけどよぉ。私達が待たされている身にもなって欲しいかなって思うんだけどー」


――な、ナイスフォローしてくれたなサンデー! あとで美味しい物を奢ってやるからな!


「……そうね。今は不毛な争いをしても意味がないし。これ以上はチームワークに影響しかねないわね」

「いや、もう当にチームワークが大変な事になっていますよ」

「まったく誰がこんな事を言いだしたわけよねー。元を正せばレフィアの暴走が元凶よ。カリト君が許しても私はずっと恨み続けるから」

「口数減らして黙ってもらえませんリリィ先輩っ!? 俺を思ってくれているのはすんげぇ分りますからねっ!?」

「むぅ、そうやってレフィアを甘やかすんだからぁ。もっと私の事も甘やかしてよねぇ」

「って言いながら俺に頬ずりしないで」


 もう滅茶苦茶だこのパーティー!?

明日も予定どおり更新いたします。この更新後に10万PV達成しているかと思います。それを踏まえまして、10万PV達成記念に特別なSSを投稿しようかと考えております。来週の土日あたりに投稿できるようにさせてもらいます。


この作品が少しでも『面白い』また『続きが気になる』と思って頂けましたら、是非とも広告下にある『☆☆☆☆』の所を押して高評価をお願いします! ブックマーク登録も必ず忘れずにお願いします。レビューや感想もお待ちしております。誤字脱字報告の方も随時受け付けております。 




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