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140話:人材屋ロウニン商会 その2

 サンデーの半魔化した姿を観察してみる。


「グルグル?」

「丹精のとれた竜の顎をもつ顔立ちに。髪は元のままか。顔から下は砂漠色を基調とした黒の縦縞で。サンドフットドラゴンがもつ特徴的な肌をしているな。背中から覗かせている竜の尻尾もそうだが、そして何より特徴的なのは四肢の筋骨隆々としたたくましさがありながら、女性の体つきを崩さないというしなやかな体つきをしていることだ。その姿はまるで竜人のようだな」

 

 そしてサビの半魔化した姿はというと。

 

「ガウガウ?」

「オオカミと熊を掛け合わせた顔立ちに。全身には浮き立つように白い毛並みが生えいて。それでその下から白銀色の甲殻を覗かせているのか。そしてサンデーと同じく竜のような形の尻尾が生えていて。鋭い爪の生えた両手両足は大きく実に攻撃的だ。体格は流線ラインのしなやかな女性の体つきをしているのが美しいな。彼女の場合は獣竜人と呼ぶにちがいないな」

「がう~」

「ちょ、そのまま俺に擦り寄ってくるなって!?」


 まぁ、とりあえず改めて半魔化した姿の2人を見てひと言。


「俺、変身ベルトとかもって無いからお前らと戦えそうにないな」

「グル?」「ガ、ガゥ?」


 そう鳴かれても何言っているか分らないので反応がしづらいな。んで、


「変身ベルトってなにかよく分からないけれど。こっちの方は間合いを詰められすぎてちょっと手に負えないかも! あ、やった当てた! ラッキー!」

「な、ナイスです!」


 拳銃で人に当てるのって難しくないと思っていたんだが、俺の過った認識だった事をつくづく思い知らされるな。でも今はそう感慨ふけっている場合じゃないな。


「よし、今からお前達に説明しておく。その力が使えるのは約3分までだ。それ以上は強制的に能力が安全を考慮して消滅する。つまり3分後には元の姿に戻ってしまうからな。それを考えて俺達の前に出て戦ってくれ」

「ガウ!」「アゥ」

「うん、なんとなくその返事で理解した。じゃあ……出来るだけ殺さずに制圧たのんだぞ!」


 と思って指示を出した直後。リリィ先輩が、


「あの弾幕の中にこの子達を送り込むつもりなの!? 正気じゃないわ!」


 俺の発言に動揺した様子で意見を述べてきたので。俺は余裕のある表情を浮かべて。


「大丈夫。俺の神賦の才には秘められたバフ効果があるんですよ」

「え、どういうこと? 私の天賦の才とはどう違う異能の力があるのかしら?」


 異能の力と聞いて異世界らしさを感じながら。


「モンスターテイマーの力で半魔化したモンスターはどんな物理攻撃を受けても加護の力で攻撃を無効化できるんです。しかも常時発動状態なので実質無敵に近いですね。それにモンスターなので素のポテンシャルも上乗せされるわけだから。あんな奴らの銃弾なんて痛くもかゆくもないで済むんですよ」

「え、なにその神がかった力は」

「まさに神賦の才能様々デス!」


 俺の説明に一切の疑問を持たずに驚きながらもコクリと頷くリリィ先輩。そして時間も押しているわけなので。


「よし、いっちょ人狩りいこうぜ!! サンデー! お前は右の敵に足技をお見舞いしてやれ! サビ! お前は敵の前で俊足をいかして攪乱。その合間に電気を身体に帯電させて自分を強化してから攻撃に転じろ!」


 と言ったその瞬間に、強風をなびかせながらサンデーとサビの姿が消えた。そして遮蔽物の先では男達の阿鼻叫喚の悲鳴と共に、激しい銃声と物が盛大にブチ壊れる音が立て続けに聞こえてきている。そのスキに乗じてリリィ先輩に声を掛け。


「リリィ先輩、俺が狙撃の援護をするので歌の力で強化を頼みます!」

「ええ、わかった!」


 すかさず見通しの良い場所に移動し、リリィ先輩を側に置いて前線で大暴れしているサンデーとサビの様子を伺うことにした。

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