132話:ロンダリング・ブレイク その2
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それから朝食を終えて再び食卓を囲んでミーティングが始まった。
「じゃあ軽く状況を整理するね。まず事の発端は私達のデートの間にホワイエットちゃんが勝手に抜け出してしまった事から始まった。それからの足取りで分っている事は。ハンターズギルドにある酒場にて彼女は無銭飲食をしてしまった。どういう経緯かは分らないけれど。そうとうお腹が空いていたのかな? それからお代を払う為のお金に困っていた所で。その絵の奇抜なスーツ姿の男が立て替えを給仕のラミアに申し立てた。それでそのままホワイエットちゃんはその男と一緒に何処かへと行ってしまったというわけね。ちなみにそお男の名前は不明。職業は人材屋。これまた嫌な商人と関わりを持ってしまったわ。ああいった連中の多くが人間を商売道具としてしか見えていないから。言葉を悪く言わせてもらうとこの世から一人足らず死ねば良いと思う。現にこうやって人身売買ロンダリングの枠組みにホワイエットちゃんが巻き込まれてしまったのだから」
「すごく分りやすい説明です」
「でしょー。でもこれで全部じゃないよね?」
「ええ、その人身売買ロンダリングのからくりについては雇っている探偵屋のイリエから。密猟組織『レアハンターズ』が関与しているという情報はレフィアからといったソースになるわけね。うーん、レフィアの言っている組織がどうやって出てきたのかしら?」
「そうですね。片っ端からギャングをブチ転がして得たとからしいです」
「正確さには欠けるけど。探偵屋の情報と照らし合わせるとあながち会っているように感じるわ。実際に人身売買ロンダリングっていうのは裏社会では当たり前に行われている手段だし。足取りがつきにくくなるからよく多様されている方法になるわね。なるほどね。そのロンダリングのシステムを破壊する為に私が必要なのかな」
俺の思惑通りにリリィあたらめて、リリィ先輩が自分の考えを察してくれたようだ。そして彼女は更に。
「じゃあまず私達がやるべき最初の1歩を話すね。初めに。ホワイエットちゃん拉致に関わったギャング組織を洗い出す所ね。どこの組織からでも着手してもいいわ。カリト君。探偵屋から得たそのギャング組織に関する情報は今もっているの?」
「いいえ」
「じゃあ、それを手にしてからになるから。今日中に教えて貰ってきて頂戴。ダメそうだったら私も一緒についてきて強引に引き出すから」
言葉には出せないけれど。要するに私の手を患わせるような仕事をしないでというか。プレッシャーを感じるがやりがいはありそうだ。しかし……あの時にあいつを殴ってしまったからな……。そこが引っかかるんだよなぁ……。と思っていると。
「何か困り事でもあるの?」
「いいえ、何もないです。ちょっとした個人間のトラブルがあっただけなので」
「その男とカリト君の間に信頼関係はあるかな?」
「いや、まだそこまで言えるような間柄ではないですね」
「うーん、ちょっと心配かなー」
つまり。信頼に値するかで今後の行動の質が変わると値踏みしているんだろうきっと。そう思われても仕方が無い事をしてしまったと思い。
「出来るだけ説得してみます。ちょっと俺の方もサビを守る為についカッとなってしまったので。謝罪をしてみて様子を伺ってみます」
「様子だけ伺って何もアクションを起こせなかったという報告はダメだよ? それでも私はカリト君の事を信じて待っているから」
その言葉に勇気づけられている自分がいた。リリィ先輩の為にも頑張らないと。
「とりあえず。差し障りの行動計画はこれくらいにして置いて。あとは必要な人材と物資を調達しないといけないわね。これに関しては私に任せて。こういうの馴れているから」
「ええ、頼みます」
リリィ先輩がここに居てくれて本当に心強い瞬間だ。さらに。
「戦闘要員をできれば3人は欲しいかな。サンデーちゃんは戦えるの?」
「おう戦えるぜリリィ! ご主人に合わせて戦えば無敵になれるぞ!」
「ふふっ、最近きいたモンスターテイマーの力の覚醒の話しね。期待しているわ。あとはカリト君も要員の1人に加えるとして。ラストは……」
と思案する仕草をリリィ先輩が前に出した直後。サビが。
「あの私も戦いたいですわ」
自分も戦いに加わりたいと望んできた。それを俺は。
「ダメだ。アルシェさんから約束を受けているだろ。街に出せるのは1人までだと」
「それでも私はホワイエットちゃんの為に戦いたいんですご主人様!!」
「…………」
初めて知るサビの怒り表情と声。じっと鋭い目つきで俺を見つめてくる彼女。それを俺は正直受け入れたかった。だが手順があるわけで。
「……アルシェさんと話さないといけない。それまではサビ。お前は待機して欲しいんだ」
「それじゃぁ……間に合わないですわよ……だってホワイエットちゃんはもう……」
「それ以上言うな……わかってる」
今朝の事だ。サビが新しくホワイエットと夢の中で会話をしたという件だ。なんでも場所が移り変わってしまい。値段をコールする声が聞こえる所に来てしまったというのだ。それが何を意味するかは分らないが。事は急を要しているという事だけは分った。
「カリト君。その話しはまだ私には伝わっていないわ。教えて」
「ええ、分りました……」
辛い気持ちを帯びながら彼女にその夢の内容を話した。するとリリィは。
「分ったわそれ。値段を声上げる場所ってオークション会場しかないわ。それも裏のね。困ったわ。そうなると場所の特定も難しい話になるわ……」
リリィ先輩でも特定しづらい裏オークション会場ってどんなものだろう。
前日に投稿した『131話:ロンダリング・ブレイク その1』の加筆修正作業を行いました。お時間のあるときにでも読み返していただけるとありがたいです。
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