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魔法使い始目魔っした。  作者: ワスレータ
2/2

~第二話~ 街、探索し魔っした。

会社の同僚たちが昼休みにブラック企業は1日残業四時間以上からだな!とテレビから過労死のニュースを見ながら言い合っているのを聞いてなんだか元気が出ました。

それでは続きすたぁーと


名残惜しかった孤児院を去り、今は最寄りの駅セロズ中央ステーションへ向けて爆走中


魔力を使った乗り物はどれもコレも馬力が尋常ではない。このトラックですら今音速近く出ている。安全面もバッチリで、この世界は車道、線路、歩道が全て別に作られている。車道への乗り口はどこにで作れて(横も縦も自由自在なエレベーターが指定の場所に降りてきて車道に上がっていく感じ)

しかも運転は魔力での全自動で魔力安全装置(マジカルセーフティー)(緊急時に魔力防御壁が発動)があるおかげで少し擦るだけでも一大ニュースとして取り上げられるレベルで安全が確保されていた。

終戦からたった10年やそこらでここまで経済が安定し、技術が進歩して都市部が戦前より更にみるみる開発されていったのは全て魔法のお陰と言っても過言ではない。

皮肉な事に、この国の魔法技術は敵国に及ばず…敵国に支配され、ここまでの急速な発展ができたのだ。

ちなみにアルバ孤児院周辺は全く開発が進んでおらず長閑な農村地帯だ。

田舎すぎるからエレベーターが降りてくるのか心配だったけど、無事降りてきて少しホっとしたのはここだけの話である。


そんなことを思いつつ、、一方シャロはと言うと…

さっきまでの号泣は何処へやら…


まっ、泣いてるシャロよりもいつもの笑顔のシャロの方がいいや


「ねぇねぇ!アル!!あのお店って有名なケーキ屋さんだよね!?テレビにでてたよね!?」

「あーもう食べてみたいっ!」

甘いものには目がないシャロ。

なのに、このボデーの細さはなんなんだ?しかもつい一年ほど前まで一緒に風呂に入っていたからよく分かるのだが、素晴らしく順調に、そして豊満に成長し立派に実っているその二つの禁断の果実はいったい…?成長期だからでしょうか?……よし、これ以上考えるのはやめよう


「そうだな。またこっち戻ってくるときに孤児院のみんなのお土産ついでに買って帰ろうか」


「ホントに!?キャー!やったぁーー!!」


「喜びすぎ!しかもまだ先の話じゃん」


「あ…それもそうね、、、…でも楽しみが一つ増えたよね♪」


「だな」


と当たり障りのない会話をしているうちにセロズ中央ステーションに到着した。


予め届いていた切符を改札で見せる

そして荷物はトラックが魔走列車の横につき列車の強力な魔力によってふわりふわりと、全自動で列車の荷台に積んでいってくれる。

実に便利なものだ。


俺達二人は列車に乗り込み二人分空いている席に適当に座った。


(どうやら隣の人も目的地は同じみたいだな。見た目の年齢的に)


俺たちはこれから魔導ベラベリズ学院に入学することになっている。国が15歳に達した者は最寄りの魔導学校に入学し、7年間魔導の授業を受け、個人に合った職業を選定し、どんどん就職させていくシステムになっている。その為、無職になってしまう。などという可能性は0%に近く、戦争に負けた国の教育制度を見直し、更にすぐそれを実現してくれた。

国全体の建造物の被害も少なく、敵国は実は味方だったのでは?なんて…いや、戦争は実際にあり沢山の血が流れたのは事実だ。


う~ん。俺の小さい脳ミソではよくわからん


まぁ戦争の話は置いといて、俺がわくわくして堪らないのはーー!まさしくその規模!それは凄まじく、なんと生徒数約15万人。田舎者の俺たちからは到底想像も付かない数。

敷地も数百キロ近くもあるそうだ。敷地内には見たことのないような魔動武器屋、食べ物屋、娯楽施設など盛りだくさん!

それにしてもとんでもなさすぎる。


「ねぇ君たちも今年のベラベリズ入学生?」

隣に座っていたいかにも頭の良さそうなメガネ君が話し掛けてきた

「そうだよ。君も?」


「うん! あっ!そうだ!僕の名前はカムル!カムル・エヴァー!よろしく!」


元気いっぱいだなぁ

ピカピカの一年生だな。俺もだけど


「俺の名前はアル・オリオン。んでこいつが」


「私はシャロ・アルテミス。よろしくね!」


「よ、よろしくおおおねがいしまふ!」←噛んだ


どうやらニッコリと微笑むシャロに一撃でハートを撃ち抜かれましたぁぁ!みたいな顔をして赤くなっている。分かりやすいなこいつ。

まぁ初めましての雄共は皆こんな反応をするから慣れてるけど

問題はこの反応が意味する事をシャロが全く理解してないということだ…。

う~ん。この先、人が多いだけあって大変そうだな…シャロは只でさえ目立つのに心配だ…

――

――――

――――――――


やっぱりめちゃくちゃ大変だった。

通り過ぎるおっさん。座っている男。ジュース飲んでるチャラ男。屁こいてる爺さん。みんなシャロを見ている。あげくの果てには何故か握手会みたいになっており、シャロも混乱して目がぐるぐるしてきている。

もうわけがわからん…何故こんなことになっているんだ…


それは時を遡ること一時間前。


「無事到着できたね!」


「おう」


「この魔走列車はとてつもなく強い魔力が込められた核をもっていまして、尚且つハイジャックなどの対策も万全にされており無事に到着できない可能性の方が天文学的な数字でして、ええ、ほかにも…」


「はいはい。そうだな。じゃあさっさと寮に向かうか。…って荷物は!?」

既に俺はこの三時間弱の間にカムルの扱いに慣れていた。


「荷物は列車が着いたら自動で寮まで運ぶって手紙に書いてあったじゃない。すーぐ忘れるんだからぁ」


「あれ?そうだったっけ?ははっ じゃあ寮までレッツゴー」

―――――


駅から徒歩15分程度の所に寮があるのだが、まだ時間も余裕がある。ということで折角なので店や施設を見てから寮に向かう事にした。


ベラベリズの街の景色は俺達の目には眩しすぎる位全てが綺麗に見えた


立ち並ぶショーウインドー

最新の魔動武器続々入荷!とピカピカ光る看板

旨そうな匂いがするマーメン屋

20歳を越えし大人にしか立ち入ることを許されないピンクなお店。ゴクリ… 思わず生唾を飲む


ゴスッ

「いてっ!」

頭にげんこつが落ちてきた


「どこ見てたの?」

冷たい眼差しで睨まれている


「えーっと…その…ごめんって!でもただ見てただけじゃん??」


「知らない。 いこ!()()()!」


「あのぉ…僕カムルですぅ…(小声)」


「おい待てって!お前方向音痴じゃん!それに地図は俺が…あっ!ほら!あそこにケーキ屋があるぞ!」


「えっどこ!?」

ふっ…チョロいぜ。

ケーキ屋があったことに感謝しつつ


「奢ってやるから機嫌直せよ」


「それなら考えてやらんでもない!」

と満面の笑みで言いつつ、すでに早足でケーキ屋へ向かっている



店員「はい。20リル丁度ね。毎度あり。そこのテーブル使って食べていいからね」


「どうも。それじゃお言葉に甘えて」

このケーキ屋はオープンカフェのようになっており尚且つこの街の大通りに面していて人目がつくのであった。

そして座ったテーブルが一番通りから目に入る場所にあり、更に人目によくつく

シャロが早く食べたいと言うので適当に一番近くのテーブルに座ったのが失敗だった…


おい、あの子見ろよ!

うわっ!ほんとだ!すげーかわいいー!

人形みたいだ…

うそだぁ?そんな騒ぐほど綺麗な子がいるのかよー?…いるなぁ

う、ふつくしい…

天使じゃ!天使様が降臨なさったのじゃ!


と俺の予想通り。最後のジジイはそろそろ天国に召されるからお迎えが来たのかと勘違いでもしてるのか?

まぁ今はそれどころではないので置いておこう。


気付けば人だかりができ、脱出が困難な状況になっている

シャロはケーキに夢中で食べ終わるまで周りがそんなことになっているとも気が付かなかったらしい。

とりあえずここは声さえかけられなけば強行突破で寮にダッシュすればなんとかなると思い

「じゃあ走るぞ」

と言いながら席を立つとさっきの天国ジジイがシャロに握手を求めてきた


「ああ、天使様ワシに祝福を!是非握手を!」


「へ?」


「是非に是非に!!!」


「あぁ、、はぁ…?」

その様子を見ていた男共が次から次へと握手を求めてきた

「俺も握手してください!」

「俺も!」

「僕もお願いします!」


あぁ…やっぱり面倒な事になった…

ひとりでも面白いと思ってくれた方がいるなら幸いです。

次回は早くて明後日?位になります。

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