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子供の自殺

作者: 布都 真人


きっと希望なんてありはしない。

希望だけを見せらせ育てられたからだ。

希望の光は強すぎた。

だから影しか見えなくなった。


大人は僕らに何を望むか。

大人の言葉にされるにならば、

大人の言葉で殺され続けるのなら、

僕はこうやって死を選ぶ。

僕らの自殺



青空の下、僕は学校の屋上で拡声器を握り、訴えるのだ。

大人は僕にどうなって欲しいと。


こんな日にも関わらず、地は陽炎に揺れ、蝉の音は鬱陶しい。

生きる意味を失った子供の声を聞け。

この世に希望があるのかを問え。


僕は大人になったら、汚れてしまうのか。

綺麗なままでいることは許されないのか。


きっと、僕の声は誰かを殺し続けた。

きっと、君の声は僕らを殺し続けた。

汚れた声で、誰かを殺し続けた。


懺悔なのかもしれない。


だから、今日。

こうやって飛び降りるのだ。


飛ぶ

今日

こうやって


散る

僕の

こうやって


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― 新着の感想 ―
[一言] 僕は子どもと触れ合う職業をしているので、心に刺さるものがありました。 もしかしたら自分は無意識のうちに子どもを追い詰めていることもあるかもしれない、そう思わされました。 大人は子どもに多く…
2016/12/27 23:53 退会済み
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[一言] 好きな作家さんの「僕たちは早く大人になりたくてギチギチと音を立てながら背を伸ばしていく」という文を思い出しました。
2016/11/01 08:08 退会済み
管理
[一言] 最近は子供の自殺がニュースで取り上げられることが増えてきたと個人的には思っています。 自分には関係ない。可哀想。など、他人事のように感じている人が多い世の中に、この作品を通じて自分も無関係で…
2016/10/31 21:02 退会済み
管理
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