第3話 亜衣の家で......
柚森さんが、転校してきてから、一ヶ月が経った。
あれから、僕ら三人と柚森さんはすぐに仲良くなり、
常に四人で行動するようになっていた。
「ねえねえ、あのさ、四人で海いこうよ!お父さんから、二泊三日の四人分の旅行のチケット貰ったんだ!」
亜衣はもともと、芳野グループと言う大企業のご令嬢だ。でも、本人はその事を全く気にしていないのか、僕らとも普通に接してくれる。それが亜衣の良いところでもあると思う。
「ああ、僕は別に大丈夫だよ。良いじゃないか、海」
「俺も行くぜ!面白くなりそうじゃねーか」
「私も行こう......かな?楽しそうだし」
「よし!そうと決まれば、日にち、どうしよっか?」
「僕はいつでもいいが、夏休みの初日がいいと思うよ。」
「うん、そうだね。私も夏休みの初日でいいと思うよ」
「じゃ、日にちも決まったことだし、水着、買いにいかないといけねーな」
「そうだな、輝正の言う通りだ。じゃ、明日にでも、
オレンジモールに行って、水着を買いに行こう」
「だね!じゃ、明日オレンジモールに朝の10時集合ね!」
「オッケー!じゃー、今日は帰ろっか」
「そうだな。また明日な」
僕は別れのあいさつをして帰路を歩く。
「ねぇ、若葉。ちょっと寄ってかない?私の家」
帰り、亜衣が私を家に誘ってきた。
「おっきいねー!亜衣の家」
「こんなおっきい家、いらないよ。中、歩いてたら、未だに迷う時あるし、何でこんなおっきい家、作っちゃったんだろう、お父さん」
そして、中に入り、歩いていると、亜衣の部屋に着いた。
「入って!」
「うん」
「適当に座って」
「それで?どうしたの?亜衣」
「ちょっとさ、聞きたいことがあって」
「聞きたいことって?」
「悠希のことどう思ってるの?」
「渡瀬くん?優しいよね、誰にでも親切だし」
「そう言う意味じゃなくってさ、えっと.....その......異性的な意味で」
「え!?え.......えっと.......好......好きだよ」
「やっぱり、好きなんだ、悠希のこと」
「うぅ~、そんなに好き好き言わないでよー、恥ずかしいよ~」
「一つ、若葉に言っておきたいことがあるんだ」
「何?」
「悠希は渡さないから!」
その時私は、どんな顔を、していたんだろう。
その夜、私はずっとその事を考えていた。




