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プロローグ
あれは、小学生になって間もない頃だった。
僕は昔から人とはあまり喋らないタイプだったので、
クラスではもうみんな友達が出来ていたが僕にはまだ
出来ていなかった。
放課後、僕は学校の近くの河原で遊んでいた。
その時だ。突然、女の子が僕の隣にやって来て
『何してるの?』
『水切りだよ。』
僕はそう答えると、女の子はキラキラした目で僕が水切りしているのを見ていた。
『ところで君は誰?』
『柚森若葉だよ。よろしくね!』
女の子は明るく自己紹介をする。
『あなたの名前は?』
『渡瀬悠希、よろしく。』
僕も軽く自己紹介をする。
僕らはそれから、日が暮れるまで遊んだ。
『僕もう帰らないといけないから帰るね。』
『うん!じゃー、また明日ね!バイバイ!』
あいさつを交わし僕らは帰った。
それからというもの、僕らは学校が終わり、
放課後になると毎日のように日が暮れるまで、
鬼ごっこやかくれんぼ等で二人で遊んでいた。
しかしある日、いつもの河原に行くとあの子は居なかった。
ずっと待っていたがあの子は来なかった。
それからは、あの河原に行っても、あの子は居ない。
あの子は今どうしているんだろう。