表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/73

水の精霊メイド(2)

いつも感謝・感謝です。

今回はタチアナが語ります。


(⁉)

軽い浮遊感に意識が覚醒して行く…、しかし、思ったより鮮明に思考が働かない。

(寝起きはいい方なのだが…)

どうやら抱きかかえられているようである。

昨日も馬鹿弟子に抱っこされた記憶がある。なんとか自分を抱きかかえている者をみると…自分だった、すぐに相手に検討がつく。

「気がつかれましたか、タチアナ師匠。」

自分と全く同じ容姿の者にそう言われると非常に抵抗感を感じる。

「こちらもアリーと呼ぶのだから、私の方も呼び捨てでいい。」

「ではそうさせてもらいますね。」

タチアナはベットまで運ばれ寝かされた…。昨日はどうやらあのままソファで寝てしまったらしい。

「昨日は全身ずぶ濡れになりましたし、私が操ったせいで体力が落ちていたのでしょう。高熱で意識がなくなっていたようですね。人間でいう風邪という症状でしょう。」

「ケインは?」

「今、宿に身体に優しい食事を作ってもらえるようにお願いしに行っています。それからこの服は勝手に借りました。裸で介抱していてはご主人様の目の毒でしょうし(笑)。」

この者、性格が悪いと少し感じながらも着替えを手伝ってもらった。

「身体を拭きますね。」

そう言ってアリーは手をタチアナの身体に添えた。そこから温かい水の幕が全身をくまなく包んだ。

(これは気持ちいい…風呂いらずだな。)

水の幕を作っている間、アリーは一回り小さくなっていたが幕を戻すと元の大きさに戻った。服を着ると、

「横になってください。頭を冷やします。」

といって手を額に当ててきた。冷たくひんやりしていて気持ちいい。

「助かる。」

素直に感謝の言葉が出た。

「…一つ確認したいのだが、…」

懸案を、…気を重くさせていることを聞くことにした。

「なにもありませんでした。この姿も先程水の姿から戻ったばかりですよ。」

人の悪い笑みを浮かべてこちらをみる。

(…やはり、性格悪い。)

タチアナは断定した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ