ラルゴの初クエスト(11)
いつも感謝・感謝です。
「ふい〜。」
ロロナト村に戻ったラルゴはルーク師匠と宿の大風呂に入っていた。
「サッパリするな〜、風呂最高!」
モンスターと戦ったときに土まみれになったルーク師匠は、風呂に入る前に念入りに体を洗う。共同浴場は皆のために身体を先に洗うのがマナーだ。
「師匠!質問です〜、どうやってモンスターに近づいたんです〜か?もういいですよね。」
あの後、マリアベル嬢が怪我をした護衛の人を手当てをして怪我を悪化させたり、マリアベル嬢にヘイズと一緒にあなた達の辞書には勇気と無謀が同じ意味で載っているの!と説教されていたたり、マリアベル嬢にアビリティを隠していた罰と言って猫に変身を強制させられてハグられて気絶しそうになったり、マリアベル嬢に他女の子にも吹聴されてハグられて気絶しそう(2回追加)になったり、大変だった…チョット役得と思ったのは秘密。
「モグラだよ。アレはモグラ、ゴリラ、ライオンの連続変身だ。」
「すごかった!俺、感動でした。」
ルーク師匠は笑いながら、
「…お前だってできるようになるさ、それより”風”をつかんだようだな。」
そのことを気付いていた師匠にまた驚いた。
「鳥の変身練習の本当の目的って、もしかして?」
「そうだ、鳥にうまく変身するためもあったが、鳥の”力”を理解することが目的だったんだよ。動物にはたくさんの種類の分だけ、たくさんの力がある。アニマルチェンジはそれを使いこなして初めて…楽しめる。」
ラルゴはルーク師匠の言葉を噛みしめる… 、
(俺、戦う力ばかり欲しがっていた…だからルーク師匠は身近なところにいる、あまり大きな力のない鳥を選んだのか。まだまだ俺は…)
ケインならラルゴの欲しがっていた力を欲しがったかな、などと思っていると、
「それから、貴族のご令嬢達がここに来たことは黙ってろ。」
「なぜです?」
「トラブルの元だからだ。俺の経験上、貴族の女性と関わるとろくなことがない。」
ものすごく同意です…師匠。
次のお話でやっと題名とリンクする予定です。