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ラルゴの初クエスト(10)

一角鹿はこの辺りにときどき出現するモンスターで当然鹿ではない。鹿のふりをして近づき獲物を狩る。その角が強力な武器だと聞いていたが…。

護衛の人が、相手をしているが苦戦している。モンスターの角に触れただけで剣が大きく弾かれる。角からは変な音が響いてくる。

「ヘイズ、マリアを連れて逃げろ!」

変身を解いてヘイズをかばう様に立った。まず依頼人の安全を優先するべきだろう、いきなり現れたラルゴにマリアが驚いた声をあげた。

「嫌だ!俺の方がお前より強いんだぞ!」

確かに剣技ではヘイズの方が上だ。ヘイズは剣を抜きモンスターに向かって走り出した。

「待って!」

ラルゴは犬に変身しあとを追いかけた。、一角鹿は新しい相手に目を向け、…その角をヘイズに向けた。

(させないぜ!)

ラルゴはヘイズを追い抜き一角鹿の側面に回り込む。一角鹿はその動きを嫌って大きく横にステップして距離をとった。対峙していた護衛と、ヘイズが並んで剣を構える。先ほど吹き飛ばされた人もなんとか立ち上がり参戦する。3人でモンスターを包囲した様なかたちになる。だが、角が危なくて迂闊に近寄れない。

ラルゴは小鳥になって角が届かない高さを旋回し、気を引く。

(どうやって攻撃する!小鳥じゃなんにも出来ない!)

あの角の様に強力な武器があれば、と思って角を見たとき…角の周りに何かが見えた。

(あれは…風?)

一角鹿の角を中心に風が渦を巻いている。それが分かる。

(そうか!今俺は鳥だから風が見えるんだ!)

見えると言う表現はおかしいかもしれない、感じるというべきか、でも確かにそれが見える。

ラルゴは一角鹿に突っ込んだ。一角鹿は角で迎え撃つが風が見えるラルゴには動きが丸見えだった。逆に角の周りの風に乗り顔に近づく。

チクチク!

クチバシで目をつつく、痛がってモンスターは片目をつむる。

「いまだ!」

死角にいたヘイズが剣を構え突撃する!が、一角鹿は気付いて角を向けた。

(やばい!)

ラルゴはヘイズが串刺しになるのを想像してしまったが、そのとき土の中から黒い手がのびてモンスターの首を掴んで組み伏した。

「ひゃあべっ!」

ヘイズはその動きについていけず、モンスターの体につまずいて転んだ。

地面ではゴリラがモンスターの首を閉めていた、っと思ったらライオンに変身して首を噛んだ…それで戦いは終わった。

変身を解いたルーク師匠が笑ってこちらを向いたが、…ちょっと怖かった…。





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