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ケインとラルゴのわかれ道

いつも、感謝・感謝です。

地面に寝そべって、ケインはラルゴと空を見上げていた。

「ラル、空は広いな…」

「ああ…ケイン俺はな、夕日をみていると走りたくなるんだ。どこまでもどこまでも夕日に向かって…」

「…イケナイ子達に、オホシ様をプレゼント♪いつもより多く降らせています♪」

先日の試験と似た、デジャヴ感のようなものを感じながら吹き飛ばされた。

(1つでもかわせなかったモーニングスターが4つも飛んで来たらかわせる訳ないじゃん!)

サララさんは先日のモーニングスターより一回り小さいが、2つの鉄球を付けたモーニングスターを両手に持って自在に攻撃して来た。一度にクレーターが4つ出来る。

今日はパーティーハウスの裏の練習場で朝からずっとサララさんの特訓受けていた。

「冒険者が相手の実力を見誤ったら、お終いよ!そう、あなた達もう死んでいるのよ!」

サララさんはファーストミッションでキラキラ蟹と戦ったことをひどく怒っていた。

「格上と戦わなければならないときは、必ずあるわ。でも、もっと考えて!あなた達が死んだら悲しむ人がいることを!」

「…荒れているな〜。サララ。」

不意に横手から声がかかった。

「ルーク!お帰りなさい。早かったのね!今支度を…」

「せっかくだから、俺も混ぜてくれよ。」

金髪イケメンのルークと呼ばれた男は、軽く叩き首をこきこきと鳴らしながら練習場に降りて来た。

「始めまして、後輩君達。俺はルーク。自己紹介はサララとのウォーミングアップをしながらするよ。」

そう言うと、ゴリラに変身した。

「”アニマルチェンジ”!」

ラルゴが驚いたような声を上げる。

少し離れたところに2人で移動してサララの繰り出すモーニングスターを軽く弾き返しながら、

「鳥に変身して、他のみんなより先に帰って来たんだ。ラルゴ君、キミは僕と同じアビリティだよね?」

「…喋っている!」

ケインは思わず声にだしてしまった。

「修行を積めば動物のままでもしゃべれるのさ、 …参考にしてくれ。じゃあ行くよ!」

そう言うと、今度は黒ヒョウに変身して一気にサララさんに襲いかかる!サララさんは雨のようにモーニングスターを繰り出して距離を稼ぐ。すると今度はカラスに変身して上空に舞い上がり旋回する。

「黒ばっか…、意図的?。」

ケインがつぶやいた瞬間、今度は鮮やかな体色のカワセミに変身してサララの胸にクチバシを突き刺したように見えたが、そこにはサララをお姫様抱っこしたルークがいた。

「ゴメンなさいね、せっかく最後はわかりやすい攻撃にしてくれたのに。練習相手にもなれない…」

「その目ではしょうがないよ、おっとこんなことしてるとハーティアに怒られるな。」

サララを優しく下ろす。サララさんはモンスターの毒で左目の視力がほとんどないらしく、そのせいで冒険者を引退したのでそうだ。

そのとき、ケインの横にいたラルゴがルークのもとに突進した。そして正座して、

「師匠!弟子にしてください!」

炎のように燃えた瞳をルークに向けてラルゴは大声で叫んだ。


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