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ケインかキライだった日(2)

「神様もラルになら今年はくれるかもな。」

出来るだけ、出来るだけ感心が無い風を装い返事を返す。しかし、付き合いの長いラルゴには無駄のようで少し意地悪な、それでいて人懐っこい笑みを浮かべて、

「強くなりたいんじゃ無かったのかい?」

さらりと、直球ど真ん中ストレートに聞いて来た。

そう、ケインは強くなりたかった。だが、それを神頼みにして安易に手に入れることを願う自分を嫌悪していたのである。今日という日は己の力のなさと、心の弱さを最も強く感じてしまう日なのである。

「そりゃそうだけど…ってラル‼」

こいつ相手に強がっても無駄だと返事を返そうとしたそのとき、ラルゴの体に異変が起こるのが目に入った。そして同時に、ケインも自分の体に異変を感じた。


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