テストでデットorアライブ(7)
今回はラルゴが語るお話です。
ラルゴはパペットがいる場所から随分離れた場所で寝転んでいた。ゲームが始まってからすぐの攻防で棍棒は折れてしまっていた。
犬に変身して駆け回って今に至る。
(隠れ鬼ごっこは卒業したつもりだだったんだけどな。)
案外平気でいる自分に驚きを感じている…。
(バカケインはこいつを倒せるかな。)
時々、近づいて短剣で攻撃したが(アビリティで変身すると、服とか身につけているものも取り込んで変身することができる。意識しないと出来ないので、まだときどき失敗して人間に戻るときに裸になってしまうこともあるが)全く効かなかった。
武器のいらない、それでいて攻撃力のある限定発動アビリティも覚えればよかったと思う。たとえばゴリラの力だったらこのキューブ投げれたかもしれない。
(まあ猫で手こずってるんじゃ、他の動物では無理すぎるけど。)
幸いなことに背の低い犬にとって50cm角のキューブは視線を遮るいい障害物だった。キューブは高いところで3段(計1.5m)まで積み上がっている。
(…ケインならこの状況どうするかな?あいつだけでも地上に脱出てほしいけど。)
あの説明からするに1人しか外に出られないらしい。
最もあいつは1人で出ようとしないんだろうけどと思っていたとき、いきなり壁が…4つの壁で出来ている、四角い空間を作る1つの壁、つまりキューブが積み上がって出来たものが大きな音とともに弾け飛んだ。キューブ縦横2つづつ計4個分がこちら側に押し出されるかたちになりその分だるま落としの要領でキューブが下に落ちた。当然、天井に近い最上部に穴の空いた空間ができる。
ラルゴは笑いながらそこを見上げていた。
(あいつらしいや。)
すぐにそこには彼が、…先程バカ呼ばわりした親友が現れた。
次で戦闘は終わらせたいです。